国政選挙初陣の日本保守党 飯山陽氏「国会議員は誰一人正論言わない」 東京15区補選
衆院東京15区補欠選挙(28日投開票)に出馬した政治団体「日本保守党」新人の飯山陽氏(48)は告示後最初の日曜日の21日、東京メトロ豊洲駅近くの商業施設前で街頭演説した。飯山氏は「私のような人間が国会に行かない限り、国会では誰一人として正論を言わないからだ」と立候補した理由を説明し、「政治に必要なのは金ではない。考える頭と心と、それを話す言葉の力だ。私は国会にいる700人以上の全ての議員より、その力を持っている」と声を張った。 【グラフィック】衆院3補欠選挙の主な構図 ■民放は存在を消そうとしている 昨年10月に設立された日本保守党にとって、飯山氏は初めて国政選挙に擁立した候補となる。 飯山氏は民放キー局の名前を挙げながら「先ほど事前調査結果が出た。3位に私の名前が入っている。2週間くらい前は東京15区補選の情勢を伝えるニュースで私の名前を削除して報道しなかった。存在を消そうとした。しかし、皆さんが私を支持してくれたから、報道せざるを得なくなった」と語った。 飯山氏のメディア批判は熱を帯びる。「なぜ私のことを報じないか。不都合だからだ。(民放キー局の)嘘を何度も暴いたことがある。何度も謝罪に追い込んだことがある。中国にとっても不都合なことをビシビシいうから、そういう人間を国会に送り出したくないのだ」 ■討論会欠席を疑問視 飯山氏は情勢調査で優勢が伝えられる立憲民主党新人の酒井菜摘氏(37)にも矛先を向ける。酒井氏を巡っては「日程の関係」を理由に、告示された16日に東京青年会議所などが共催した候補者討論会の出席を唯一見送った。飯山氏は「都合が悪くなると逃げ出す。討論会から逃げ出した人が国の大事に携わったらどうなるか。そんな人が国会議員になることは許さない」と資質を疑問視してみせた。 日本保守党の百田尚樹代表も選挙カーの上で、「立憲民主党は選挙に勝ちたい一心で共産党に協力を求めている。日本を悪夢に陥れた民主党だ。その一番ダメなところを引き継いでいるのが立民だ」と批判。日本維新の会についても「維新が出た当時は応援したが、最近見ていてダメだと確信している。中国とどっぷりだからだ」と突き放した。 衆院東京15区補選は他に、諸派新人の福永活也氏(43)▽無所属新人の乙武洋匡氏(48)=国民民主推薦=▽参政党新人の吉川里奈氏(36)▽無所属元職の秋元司氏(52)▽日本維新の会新人の金沢結衣氏(33)=教育推薦=▽諸派新人の根本良輔氏(29)▽無所属新人の須藤元気氏(46)─が出馬している。(奥原慎平)