スタークウェアがビットコインにゼロ知識証明を導入へ、イーサリアムに次いで
スタークネットがビットコインのL2に
スタークネット(StarkNet)開発のスタークウェア(StarkWare)が、イーサリアム(Ethereum)に次いでビットコイン(Bitcoin)へゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)技術を導入予定であることを6月4日発表した。 ビットコインにゼロ知識証明技術が導入された場合、現在のトランザクション処理数の1秒あたり約13件から、1秒あたり数百万件のトランザクション処理を可能にするとのこと。そしてスタークネットは、イーサリアムとビットコインの両方で動作する初の分散型L2ネットワークになるという。 なおこれを実現する為には、ビットコイン発明者サトシ・ナカモトが2010年にビットコインスタックから削除したオペコードである「OP_CAT」がビットコインコミュニティで採用される必要があるとのこと。 「OP_CAT」が採用されると、ビットコインスクリプトにスタークウェア提供の超高速暗号化証明システム「エストゥー(Stwo)」の実装が可能となり、ビットコインとスタークネット間を堅牢かつ安全に移動できる道が開通されるという。これによりイーサリアムとビットコインの両方をスケーリングする単一の分散型L2ネットワークが作成されるとのこと。 ちなみに「エストゥー」では、スタークネット上のビルダーやdApp(分散型アプリケーション)が、トランザクションの処理におけるレイテンシー(遅延)向上およびコスト削減が最適化され、これに伴いエンドユーザーのガス代(手数料)低下が可能になるとされている。また「エストゥー」のオープンソース(OS)化は今年2月に発表されている。 そして今回スタークネットは、「OP_CAT」の研究やビットコインへゼロ知識証明技術を導入する計画に取り組む開発者に助成金を用意する為、約1.5億円(100万ドル)の支援基金を立ち上げるとのことだ。
一本寿和(幻冬舎 あたらしい経済)