2人の元NBAプレーヤーが挑むBリーグ開幕
35歳の田臥には、NBA再チャレンジの気持ちはないが、富樫は、Bリーグをステップに海外へ再挑戦するという夢を捨てていない。 「Bリーグで自分らしいプレーをして、ここをステップにNBAとは言わないが、再び海外でプレーするきっかけにしたい。僕は去年イタリアのセリエAにも挑戦したし、また海外でプレーしたいと考えている。そのためにも、Bリーグで結果を残したいし、優勝を目標にしたい」 そして元NBAプレーヤーの2人が共通して語るのがBリーグをメジャーにしたいという切なる思いである。 「日本にBリーグがあるってことをいろんな人に知ってもらいたいし、その責任と自覚を持ちたい。将来、子供たちがBリーグを目指したいと思って欲しい」(田臥) 「Bリーグがメジャーになって欲しい。知名度を上げたいし、そうなるようなパフォーマンスをしなければならないと思っている」(富樫) 地上波で放送される22、23日の開幕戦は、前bjリーグの昨季覇者、琉球ゴールデンキングスと、前NBLの年間チャンピオンで過去最高勝率をマークしている旧トヨタのアルバルク東京の一戦だが、田臥率いる栃木ブレックスは、彼が能代工業時代に前人未到の「9冠」を達成した秋田のノーザンハピネッツと宇都宮で、富樫率いる千葉ジェッツふなばしは、仙台89ERSと船橋で、24、25日と開幕線を戦う。いずれも旧NBLチームと旧bjリーグの対決で興味深い。 旧bj勢と旧NBL勢の資金力、選手層の違いや、新ルールへの刷り合わせなど、蓋をあけるまで、どうなるかわからない問題点も残っている。だが、「常識にとらわれるな!」「奇跡を起こそう!」をスローガンに華々しくスタートを切る。2人しかいない日本人元NBAプレーヤーが歴史的な1ページを牽引するのだ。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)