ドジャース・大谷翔平、左肩手術…慶友肩関節センター・スポーツ医学センター長の船越忠直・整形外科部長「早ければ2カ月で投球練習復帰も」
【サンアントニオ(米テキサス州)5日(日本時間6日)=山田結軌、竹濱江利子通信員】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(30)が左肩の関節唇(かんせつしん)損傷の修復手術を受けたと球団が発表した。3月18、19日に日本で開催されるカブスとの開幕シリーズでの二刀流復活について、慶友肩関節センター・スポーツ医学センター長の船越忠直・整形外科部長は十分可能とした。 慶友肩関節センター・スポーツ医学センター長の船越忠直・整形外科部長が本紙の取材に応じ、大谷が受けた左肩の関節唇を修復する関節鏡手術について説明した。プロ野球選手が脱臼や亜脱臼した場合に多く用いられる手術。船越氏は順調にリハビリをこなせば、通常3カ月ほどから打撃練習ができるようになるとした。 「一般的には3、4週間は肩を固定して動かさないようにし、それから徐々に動きを出すようなリハビリを始める。その後にインナーマッスルを鍛え、3カ月くらいでプレーするまで動けるようになります。最初から全力ではないにしても(春季キャンプイン時には)投球できる可能性は十分に高いです」 関節唇は動きの安定性を保つために関節を覆う軟骨。例えるなら骨であるゴルフボール(上腕骨頭)と、それを乗せるゴルフティーまたはお皿(肩甲骨)の周りにあるゴムパッキンのような部位で、脱臼や亜脱臼で剥がれた際に、糸で縛るような施術だという。手術をすることで痛みを減らすことができ、再発のリスクも防ぐことができる。 船越氏は「右投手の左肩の脱臼は、日本の野球選手で手術をやらせてもらうこともありますが、比較的早くピッチングの練習はできています。2カ月くらいでできることもある。打撃がどこまで戻るかは回復次第だが、大谷選手の特殊性を考えると早期復帰の可能性も考えられる」と説明。リハビリが順調に進めば、日本で開催されるカブスとの開幕シリーズでの投打「二刀流」復活も十分に可能だ。