カタカナ選ぶ抽選方式 各校の思い、1文字に入魂 選抜高校野球
仙台育英は「セ」、智弁学園は「チ」――。3月19日に阪神甲子園球場で開幕する第93回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が23日、オンラインで開催され、カタカナ表記の文字を選ぶ珍しい抽選方式が採用された。自チームに「ゆかりのある文字」を選ぶ主将が多かったが、選択の方法はさまざまだった。 【センバツ出場校決定】運命決めた選考の様子 出場32校の主将は「ア」から始まるカタカナ表記のカードを画面越しに選んだ。その文字の書かれた封筒に入った数字により、対戦カードが決まった。 自校名の頭文字を選択したのは、最初にくじを引いた智弁学園(奈良)など8校。東海大菅生(東京)は「菅生のス」、八戸西(青森)は「西のニ」を選んだ。校名以外では、柴田(宮城)が県名にちなんで「ミ」、常総学院(茨城)は昨夏に就任した元プロ野球選手でOBの島田直也監督にちなんで「シ」を選択した。 異例のオンライン抽選会となったが、各主将は迷わないように事前のシミュレーションをしていた。「コ」を選んだ神戸国際大付の西川侑志主将(2年)は事前に「国際のコか、(部のスローガンの)『前向きに、前向きに、日本一』のマ」と決めていたという。 また出場校のある監督は「何を選ぶかは主将に任せていた」とした上で、「慣れないオンラインで焦らないように、主将が覚えやすい文字をいくつか先に決めていたようだ」と明かす。実際、この学校が選んだカタカナは野球部関係者の姓の頭文字だったという。 今回の抽選会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンラインで実施。主催者側は「複雑なシステムではなく、シンプルな方式にした。(各校の)主将にも分かりやすくした」と説明する。同一県(宮城、兵庫、奈良)の計6校は決勝まで対戦しないように配慮されたが、残りの26校はフリー抽選で行われた。【石川裕士】 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、大会期間中、全31試合を中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。