親が子どもを経済的成功に導く5つの方法(海外)
2. お金に関する良い習慣を構築する
子どもが成長して、アルバイトなどで初めて自分で働いてお金を得る時期が訪れたら、親は税金で引かれる金額がどれほどになるかを説明し、残りの手取り分について予算を立てることの手助けをするといい。欲しいものを買う費用と、大学進学や、会社を辞めたときの費用のために貯めておくお金に分けるといったことだ。 バーグ氏は親に対して、まだ幼いうちから子ども名義の預金口座を開設し、できるだけ早い時期にクレジットカードを持たせて信用履歴を確立するようアドバイスしている。こうすることで、初めての持ち家などの大きな買い物をする時に必要となるであろう「銀行ローンへのアクセス」を、早い時期に確保できるはずだ。 さらにバーグ氏は、子どもはクレジットカードを利用したら、借りた額を早期に返済するべきだと強調した。これは、残高をいつまでも抱え込み、金利や遅延金を払う事態を避けるためだ。
3. 過剰な甘やかしは禁物
子どもが大きくなってきたら、「自立した大人」へと速やかに育て上げるのが親の務めだとバーグ氏は諭す。 「子どもは、親の生活様式や、(実家での)快適な生活から離れ、独立する必要がある。そして、トレードオフの関係にある支出と貯蓄について、若い時期から、自分で難しい判断を下すようにしなければならない」とバーグ氏は指摘する。 バーグ氏はさらに、子ども自身が使う携帯電話の料金や車の保険料などを親が肩代わりするのは、できるだけ早いうちにやめるべきだとしている。これについて同氏は、あるクライアントのエピソードを紹介した。このクライアントは、子どもが大学卒業後に実家に戻ってきたのだが、無料で住まわせたのは最初の6カ月だけで、その後の6カ月は、1カ月につき400ドル(現在のレートで約6万円)を払わせ、半年ごとにその額を2倍にしていったという。こうしたケースでは、親は家賃の名目で徴収したお金を貯めておいて、子どもが実家を出て行く時に一括で手渡すこともできると同氏は付け加えた。 さらにバーグ氏は、大学進学にかかる費用をどれだけ援助できるかという問題についても、親は子どもに率直に打ち明けるべきだとアドバイスした。あえて現実を突き付けることで、出願する学校をどこにするか、どんな奨学金制度に応募するかについて、子どもが決断するのを後押しできるだろう。 同様に、親が結婚式の費用を出すのであれば、明確な予算を決めるべきだ。たとえそれによって、子どもが「完璧なウェディングドレス」と「理想の会場」のどちらかをあきらめなくてはいけないとしても、予算枠は絶対に必要だとバーグ氏は断言する。 また、子どもが自宅を購入する費用を親が貸す場合には、厳格な姿勢をとり、必ず返済させるようにしなければならないという。 バーグ氏は、10代のうちから子どもにアルバイトをさせれば、独立心や、良い貯蓄習慣を養うのに役立つ、とそのメリットを強調した。加えて、より良い時間管理術を学び、学校の課題をより効率的にこなし、長所を伸ばすことができるほか、生活費の一部を自らが負担することで、今の暮らしに感謝できるようになると、同氏は語った。 ただし、家族の記念日などの特別な日については、この「愛のムチ」的なアプローチに例外を設けるという。 「家族と過ごす時間は、家族間の絆を深めるためにはとても有用な『投資』だと、私は心から思っている。特に、年老いていく両親や祖父母と過ごすならなおさらだ。とても意義ある行為だと思う」