湧出量・源泉数<ぶっちぎり日本一>の別府。竹瓦に鉄輪…約500湯を巡った温泉オタク会社員が「住みたい温泉地トップ」にあげるのも納得、その魅力とは?
訪れた温泉は約500湯、女ひとりで温泉を巡りまくっているという永井千晴さん。旅行情報誌編集部で働いた経験を活かし、現在は「温泉オタク会社員」としてブログなどで温泉情報を発信しています。その「温泉オタク会社員」こと永井さんが温泉の楽しみ方を紹介する当連載。今回のテーマは「やっぱりナンバーワンかもしれない別府」です。 永井さんおススメの温泉がこの一冊に!『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』 * * * * * * * ◆やっぱり別府がナンバーワンかもしれない 移住したい温泉地をひとつ挙げるとすれば、真っ先に別府が浮かびます。 これから一生ひとつの温泉地しか行けなくなるとしたら、別府を選びます。 とにかくなんでも揃っている、最強の温泉地だからです。 湧出量も源泉数も、ぶっちぎりの日本一。 日本の源泉の約1割が別府にあるといわれています。
◆私の中でトップ まさに「湯の町」な別府は、地方都市の側面が色濃くあります。 なぜかというと、別府の“温泉街”と“生活圏”は重なった状態で発展しているから。 繁華街も、学校も、大きなショッピングセンター(ゆめタウン)も、山も、海も、温泉も、ほとんど同じエリアにぎゅっと詰め込まれています。 大学があるため若者も多く住んでいて、そこここがにぎやか。 例えば、温泉地で居酒屋に入り、観光客と地元の学生やファミリーが同じように座ってにぎわっている風景は、どこででも見られるものではありません。 温泉街と生活圏が重なった別府は、「住みたい温泉地」「ずっと居たくなる温泉地」として私の中でトップに君臨しています。
◆別府八湯 別府の温泉は、市内に点在している温泉エリアを総称して「別府八湯」と呼ばれており、それぞれに個性豊かな湯が湧いています。 10ある泉質のうちほとんどが湧いているので、浸かり比べができるのもポイント。 さらに、別府市内にある温泉施設のうち、88箇所をめぐるという“やりこみ要素”のプログラムも用意されています。 「別府八湯温泉道」と名付けられたそれは、2014年時点で5000人以上が88湯制覇に成功しているのだとか(88の温泉めぐりを数十回重ねる達人も何人かいるそうです)。 さらっと訪れても、何回訪れても、住んじゃっても、無限に温泉を楽しめるのが別府の恐ろしいところです。 そしてなんと、別府はゴハンもおいしいのです。 関あじ・関サバといった海の幸は絶品。 とり天、りゅうきゅう(刺身の漬け)はマストだし、ご当地グルメ・別府冷麺も、温泉グルメ・地獄蒸しも欠かせません。あと、むぎ焼酎ね……!
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