三重県松阪市の松阪中央総合病院が、8日からドクターカーを紀勢地区にも拡げて運用するのに合わせ、7日に大台町で近隣の病院や消防組合などと連携して合同訓練を行いました。 　ドクターカーは医師や看護師が乗車し、交通事故などの現場で治療を行うものです。 　松阪中央総合病院では、ドクターカーの活動範囲をこれまでの松阪地区広域消防組合から広げ、大台町と大紀町、そして南伊勢町といった紀勢地域での運用を始めます。 　7日はドクターカーを所有する松阪中央総合病院と、大台厚生病院、紀勢地区広域消防組合の三者の代表者が協定書にサインしました。 　また、近くで乗用車による事故が発生し、重傷者を含めケガ人が複数人発生したという想定で訓練が行われました。 　訓練には、協定を締結した3つの機関のほか、実際に事故などが発生した際に連携が必要となるドクターヘリを運航する三重大学医学部付属病院の関係者など、あわせて約40人が参加しました。 　ドクターカーの運用が始まったことで、ドクターヘリでは向かうことが難しかった山間部や高速道路にも迅速に向かうことができ、患者の救命率の向上と後遺症の軽減などが期待できるということです。 　田端正己院長は「当院が期待される医療というのは、紀勢地区や東紀州地区を守ること、医療資源の乏しい場所の応援ができれば」と話していました。 　松阪中央総合病院では今後、ドクターカーの運用範囲を東紀州地域をはじめとした救急医療が必要な地域に広げていきたいとしています。