長野県民おなじみ スギヨ「ビタミンちくわ」4月にも食卓に 地震で工場被災「必ず生産再開」
長野県民おなじみのちくわが春には食卓に戻ってきそうです。能登半島地震で工場が被災し、出荷が止まっているスギヨの「ビタミンちくわ」。スギヨは4月にも生産を再開させることを明らかにしました。「できるだけ早く復旧させるので信州の皆さんに待っていてほしい」と話しています。
工場被災 ビタちく生産ストップ
県民おなじみスギヨの「ビタミンちくわ」。しかし、能登半島地震で工場が被災し現在、生産が完全にストップしています。 スギヨ・臼池忠幸管理本部長: 「(工場は)包装場の天井が落ちている状態。形成場も機械が倒れている。人が入れない状態」
スギヨの本社工場は石川県・七尾市にあります。元日の地震で七尾市も大きな被害が出ました。地震から1カ月以上たちましたが、スギヨの工場では現在も生産できない状況が続いています。
SNSで長野県民から励ましのメッセージ
1952年に発売されたビタミンちくわ。新鮮な海産物が手に入りにくかった当時の信州で一躍、ヒット商品になり、以来70年以上愛されてきました。7割が信州で消費されています。 地震後、県内のスーパーには並ばず、県民は… 県民: 「困りますね。被害を受けた方たちも気の毒で」 SNSなどでは信州から励ましの声が次々と寄せられてきました。 (SNSのコメント) 「復活待ってる!スギヨの“ビタちく”はオレたちのソウルフードなんだ!」 「長野県民御用達のちくわがしばらく食べられないのは辛いけど、ビタちくの復活を気長に待つ!頑張れ、スギヨ!」
復旧進め、ビタちくは4月にも生産再開
こうしたメッセージも励みに復旧を進めてきたスギヨ。 主力製品のひとつ「カニかま」を生産する工場は今月中に、「ビタちく」を生産する本社工場は4月に再開する見通しが立ちました。
避難所を支援、出社しなくても給与全額支給
地震の後、断水が続く地域の住民に工場の地下水を無償で提供したり、備蓄していたおでんを避難所でふるまったりするなど、地域にも貢献してきたスギヨ。 自宅が被災した従業員も多い中、1月は出社しなくても給与を全額支給するなどして、人材が能登から離れてしまわないようサポートしており、生産の再開を能登全体の活力につなげたいとしています。
必ず復旧を…
スギヨ・臼池忠幸管理本部長: 「(能登の復興のためにも)工場が復旧した際にはご愛顧願いたい。スギヨにとっては長野県は特別な場所。1分1秒でも早く復旧したいと思ってます。何とか待っていただいて、必ず復旧しますので、ご期待というか、お待ちいただきたい」
長野放送