FRBは意思疎通改善のための方策検討を-クリーブランド連銀総裁
このほか、四半期経済予測で「ドット・プロット」と呼ばれる個々の当局者の金利予測と、経済成長率や失業率、インフレ率についての見通しを相互に関連付ける匿名のマトリクスを公表することも検討すべきだとの考えを示した。
四半期経済予測の変数は現在、FOMC参加者との関連付けがなく、予測で提示される中央値は「必ずしも首尾一貫した予想を反映していない」とし、ドットと結び付けることで、個々の当局者が経済環境の変化に基づいてどのように政策を調整するか一般の人々にも分かりやすくなるとメスター総裁は解説した。シカゴ連銀のグールズビー総裁も今月、同様の趣旨の発言を行っている。
米金融当局は経済金利予測の発信方法で改善策検討を-シカゴ連銀総裁
バランスシート
一方、メスター総裁と同じパネル討論会に参加したボウマン連邦準備制度理事会(FRB)理事は発言テキストで、米金融当局のバランスシート圧縮が「比較的スムーズに進んでいる」との認識を示した。
米金融当局は6月から圧縮のペースを減速し始める予定で、銀行の預金準備残高が十分と見なされる水準を幾分上回る段階で圧縮をストップする方針を明らかにしている。
ボウマン理事は「私の見解では、経済がまだ力強いうちに、できる限り早急に十分な準備に達するよう、バランスシートの規模圧縮を継続するのが重要だ」とし、「そのようにすることで、金融当局が将来、経済・金融ショックに対処するために、バランスシートを一段と効果的かつ信頼できる方法で活用することが可能になる」と話した。
原題:Mester Says Fed Can Better Explain How Economy Affects Decisions(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Kate Davidson