【漫画】「きょうだいで不登校」はあるある?きっかけは?【親子の体験日記2①】
「きょうだいで不登校になってしまった」という悩みは、意外とありがちなのだそう。姉の不登校に悩むヒミさんは、次第に自身も学校へ行くのが辛くなってしまいます。そのきっかけとなったささいな出来事は…… 漫画家のおがたちえさんが、不登校サバイバー親子を取材。臨床心理士の橋本紋加さんによる解説とともに、体験談を連載漫画でお届けします。
不登校になってしまったお姉さんのプリントを、かわりに受け取るようになった妹のヒミさん。そのやりとりを見て、同級生も疑問を持つようになります。
クラスメイトの無邪気な言葉に傷つくも、事情をうまく説明できません。お母さんにも相談ができず、次第に学校に行くのが辛くなるように……。
かめママさんのコメント
この頃ヒミは、家でも学校でも心配や不安を抱えていながらも、姉や私に気を使い気丈に振る舞っていたのだと思います。まだ小2だったために、興味本位の友達の反応にも戸惑い苦しかったようです。 先生には、ヒミに役割を負わせるのは負担が大きいということを伝えて辞めてもらいましたが、不登校のきょうだいの繊細な感情は見過ごしてはいけない問題だと強く感じました。
ヒミさんのコメント
この時自分は学校に行くものだと思っていて、行きたくないという感情はありませんでした。でも今考えてみると、身体には色んな症状が出ていたと思います。目の前のことに必死でした。 姉は学校に行かなくなっていたけれど、それは悪いこととも不自然だとも思っていませんでした。
臨床心理士・橋本紋加先生のコメント
お姉さんのことを悪く言われて、言い返せなかったのは辛い経験でしたね。家族が傷つけられるというのは、自分が傷つくのと同じくらいかそれ以上に辛かったはずです。 家族を一つのシステムとしてみたときに、メンバーの不調やトラブルをきっかけにメンバーそれぞれの役割を作り直す必要が出てきます。 ヒミさんは「自分も不調になる」という役割をすることで、自分のこころを守り、家族を繋げていたのかもしれませんね。
■おがたちえ Webサイトにて漫画連載をもち、キャラクターデザインなども手がける。共書に、 『繊細すぎて生きづらい~私はHSP漫画家~』(ぶんか社)など多数。 ■橋本紋加 臨床心理士・公認心理師。 心療内科クリニックにてビジネスパーソンの不眠や職場不適応、不登校の子どもたちやその家族の悩みについてカウンセリングや生活習慣のアドバイスを実施。 2023年にクリニック退職後はフリーランスで活動中。
おがたちえ(漫画家),橋本紋加(臨床心理士・公認心理師)