東京03「スレスレ」トークで大盛り上がり!『鬼のドッキリで涙』
8時間の編集に「やらなきゃよかった?」
またスタッフから「実際に撮影した映像を全く違うものに作り替えることがあった」と聞いたことがあるという飯塚に、オークラも「若手の頃に正月特番をやったんですが、ロケで作ったVTRがすごいつまらなくて、演出の人に「全然面白くないから、この素材を全部見て作り変えろ」と言われたことがあって。1月3日の放送なのに12月30日に言われて、完成して編集所出られたのが1月2日でした(笑)」と自身の生々しい実体験を語ると、そのムチャクチャなスケジュールに会場からはどよめきが。それだけ苦労して出来上がった映像について「面白くなったの?」と聞かれたオークラは「面白さのMAXが10として、2の撮れ高が5ぐらいにはなりました」と採点。すかさず飯塚からは「微妙だな!」、角田からも「限界はあるよね!」と次々にツッコミが入るなど、その息の合った掛け合いに会場からは大きな笑い声が上がっていた。 さらにMCの松丸が「ヒューマンドキュメンタリーを見ているようだった」と語る番組内容についての話題で大盛り上がり。1~3話までの『きしたかの高野の監禁ドッキリ編』では高野と芸人たちとの見えない絆に感動したという松丸に、角田も「(うちの)奧さんが1話のドッキリの段階でもう泣いてて」と同意するなど、ハートウォーミングな展開になる前の過激ドッキリシーンの中にも、ウルッとくる意外な要素が潜んでいたと回想。この点についてはオークラも撮影をしながら「まずいなこれ、感動しちゃうな」と危機感を抱いたようで、前半部分については「あえて感動しないように調整してます」と編集の舞台裏を明かすと、東京03メンバーは「マジで?」と驚きの表情を浮かべていた。 また飯塚が「超面白かった」という高野のドッキリシーンだが、実は素材だけで8時間もあったとのこと。オークラはその素材全てを何度も見直しながら編集をしたそうで、その苦労話を聞いた飯塚から思わず「途中でやらなきゃよかったって思わなかったの?」との問いが。その言葉に対して被り気味に「思った」と回答するオークラに観客も大爆笑。素材から決められた尺の中に映像を落とし込んでいくのは作家が台本を書く以上のクリエイティブな作業だそうで、オークラは編集が上手い人を見ると「やべぇ、この人すごい。一緒に仕事したい」と思うらしく、その職人仕事へのリスペクトを語ってくれた。 他にも4~6話までの『モグライダーの解散ドッキリ』については、登壇者全員がドッキリの仕掛け人となった芝大輔の演技を「お見事でした」と大絶賛。「何がホントで何が嘘かわかんないような番組ですよね」という豊本に対して、「ドッキリ部分は本当のドッキリを撮ってるので演出はありません」とオークラがガチ宣言。撮影では想定外の事態が発生していたらしく、「ここまで撮りたいと予定していたものが撮影できる状況じゃなくなっちゃって、その日は撮影を止めて作戦会議をしたこともありました」と裏事情が語られると、飯塚も「そのバタバタ感が作品に出てますよね。ガチだからヒリヒリします」とリアルな空気を感じられる映像の仕上がりについて納得の表情を浮かべていた。 他にも劇中に登場する演出家・鬼崎は、「昔バラエティの現場にいたオラついている先輩ディレクターたち」をイメージして書いていると明かし、「(いい意味で)ホント暴力的な人が多かった(笑)」と思い出話で盛り上がったほか、お蔵入りになった番組についてのヤバイ話など、このイベントだけのマル秘トーク満載の掛け合いに会場は大きな笑い声につつまれた。 最後にスマホ撮影タイムも用意されるサプライズがあり観客たちは大喜び。飯塚が「オークラが『最近久々にテンションが上がった』って言っている作品なんですよ。そうとう良いアイデアだし、良い企画だし、良い作品に仕上がったと思うので、本当に広めていただきたいです!」と登壇者を代表して客席に向けて熱くメッセージを語りかけ、イベントは大盛況のうちに終了となった。
ライター 川畑剛