ダルビッシュ有を支えるメンタル「最後の日になるかもしれない」 苦しみながら37歳で日米通算200勝
◆米大リーグ ブレーブス1―9パドレス(19日・米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク) 日米通算200勝に王手をかけていたパドレス・ダルビッシュ有投手(37)が19日(日本時間20日)、敵地・ブレーブス戦に先発し、7回99球を投げて2安打無失点の好投で今季4勝目(1敗)を挙げ、日米通算200勝(日93、米107)に到達した。4登板連続無失点で、メジャー自己最長を更新する連続イニング無失点は「25」にまで伸びた。 決して平らではない道のりだった。海を渡ってレンジャースに入団した12年からは16、13、10勝。3年間で39勝を挙げ、順調な道を進んでいた。だが、右肘トミー・ジョン手術を受けて15年は登板なしに終わると、その後は思うような結果からは遠のいた。17年途中にドジャースに移籍すると、18年からはカブスでプレー。16年からは7勝5敗、10勝12敗、1勝3敗、6勝8敗と思うような結果を残せないシーズンが続いた。 新型コロナウイルスの影響で短縮シーズンになった20年に8勝(3敗)で最多勝に輝くと、パドレスに移籍した21年に8勝(11敗)を上げ、22年には自己最多に10年ぶりに並ぶ16勝を挙げた。ベテランになって、再び輝きを取り戻した。 23年から42歳を迎える28年まで、6年総額1億800万ドル(約140億円=契約発表時のレート)という異例の契約を結んだ右腕。「冷静に考えて、長く出来る保証はない。野球が最後の日になるかもしれないと実感して、いろんなことが晴れていった、そんな感じがした」。6年契約を結んだとはいえ、長期離脱になったら復帰が難しくなることも理解し、1日1日に全力を注ぐことで、まだまだ衰え知らずの活躍を見せている。
報知新聞社