「キエェェェェエ!!」自称霊媒師が叫ぶと、女性が「白目をむいて震え」…その衝撃の顛末
喫茶店で除霊を見せられる
そして土曜日の朝。俺は、朝から池田ん家で、川辺と庄司と四人で「誰が一番スマブラつえーか決めようぜ大会」をやる約束をしていた。 今日を楽しみに平日のつまんねー授業も、きつい部活も乗り切ったと言っても過言ではない。そのくらい俺は楽しみにしていた。俺がルンルンで出て行こうとすると、靴を履く俺の前に親父がやってくる。 ……あー、嫌な予感がする、と思った矢先、 「俺行けなくなったから、おまえ代わりにたもっちゃんのいる喫茶店行ってこい!」 (なんでだよ……! 今日はみんなでスマブラなんだよ) 俺は親父に、 「今日は友達と盛り上がる予定なんだよ」 と断ろうとすると、親父はそれを見越してか否か、 「冷蔵庫にやきとり置いてあっから帰ってきたら食べろ」 と言い残し、先に家を出て行った。 結局俺は、一食の食費代に釣られ、スマブラを泣く泣く諦め、たもっちゃんがいる駅前の喫茶店の前まで来ていた。 すると、店の中からたもっちゃんが現れる。たもっちゃんは俺を見るなり、 「あれ? お父さんは?」 と。代わりに行けって言われたなんて言っていいものかと迷った俺は、 「まぁ、後から、はい」 となんとなく濁して答えた。 たもっちゃんは、「えー……」と困った様子で、 「でも始めないともう危ないし……まぁいい。とりあえず入って」 と俺を喫茶店の中へと連れて行く。 そこは割と広めの、2階席のある吹き抜けの喫茶店で、中には喫茶店のマスターらしき男性と、その娘さんだという二十歳前後の女性がいた。 たもっちゃんは俺に、 「危ないからキミは2階で見てて」 と2階の席から1階の除霊の様子を見るようにと伝えてくる。 いや、除霊の様子って、と俺は少し笑いそうになってしまうが、ここでそんな態度を取ったらものすごく怒られそうな雰囲気だったので、必死に我慢した。 その日、喫茶店は臨時休業にしていたらしく客はいない。 1階は普段おそらくテーブルや椅子が置かれているんだろうが、それらを全部端に寄せ、その代わりに部屋の真ん中に椅子が1脚置かれ、そこに娘さんが座らされていた。どうやら、この娘さんに霊がついているらしい。 お父さんであるこの店のマスターは、娘から少し離れたところで様子を見ていた。 たもっちゃんは、座った娘さんの周囲を盛り塩で囲っていく。 四つの四角で囲うと、たもっちゃんは、 「始めます」 とマスターに一礼した。そして、何やら念仏なのか呪文なのかわからない言葉を呟き始める。 ヤベー……なんだこれ……帰りてぇ……と思わずにはいられない俺。 娘さんも自分が何をされているのかわからないようなキョトンとした様子だった。 が、その時、 「キエェェェェエ!!」 と、突然たもっちゃんが奇声をあげた。その瞬間! 娘さんはガタガタと震え出し、白目をむき、全身に力がこもっているのか、女性なのに筋肉の隆起まで見え、明らかに常軌を逸した様子になった。 そんな娘さんのナニカと格闘するかのように、力一杯念仏的な何かを唱えるたもっちゃん。 え!? え!? と俺が混乱している中、しばらくすると娘さんの震えはゆっくりと止まり、そして気を失ったようにぐったりとした。 たもっちゃんはマスターに、 「除霊完了です。この子にすみ着いていた悪い霊は取り除かれました」 ……ホントだったのかよ。気持ち悪りぃ……。
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