キャッチボールをする山本翔馬捕手（３年）＝茨城県日立市で２０２２年３月７日、長屋美乃里撮影

　◇ナインの心裏で支える　山本翔馬捕手（３年） 　試合に臨む投手を裏で支えるブルペン捕手を務めるとともに、中軸を担う選手らが平常心で打席に入ることができるよう話し相手になっている。攻守に欠かせない存在だ。 　エース・猪俣駿太（３年）と試合前に歩きながらたわいない話をして、リラックスさせてマウンドに送り出す。正捕手・伊藤和也（同）に、その日の調子の良しあしを正確に伝えることを心がける。 　昨秋の公式戦で４本塁打を放った４番・武田一渓（同）、打率４割超の７番・小久保快栄（同）とは「儀式」がある。２人とそれぞれ雑談をした後、手で背中を押す――試合前のルーティンだ。 　「チームが沈んでいるときに声を掛け、盛り上げたい」。大舞台でも自らの役割を全うする。 …………………………………………………… 　やまもと・しょうま　神奈川・住吉中出身。１８０センチ、７６キロ。右投げ右打ち。 ……………………………………………………………………………………………………… 　◇地道な努力堅守に磨き　山口銀河内野手（２年） 　持ち味は、捕球から送球までの速さ。地道な努力で堅実な守備にさらに磨きを掛ける。練習で金沢成奉監督らから注意されるたびに、反省点を野球ノートに書き込む。アップで活気が足りない、エラーすることにおびえている－－。失敗を重ねながら、「自信を持ってボールを捕りに行く」ことを意識するようになった。 　昨秋の関東大会決勝・山梨学院（山梨）戦では快足を飛ばした。同点で迎えた七回裏２死一、三塁の場面。一塁走者の代走として出場し、二盗を決めて好機を広げた。直後の適時打でこの回２点目のホームを踏み、試合の流れを決定づけた。 　「ファインプレーで、流れを持ってきたい」。俊足の内野手は、甲子園のダイヤモンドで活躍を誓う。 …………………………………………………… 　やまぐち・ぎんが　兵庫・姫路東中出身。１６８センチ、６５キロ。右投げ右打ち。 ……………………………………………………………………………………………………… 　◇「心技体」鍛えエースへ　近藤悠人投手（２年） 　ベンチ入りメンバーの発表で１８人目に名前を呼ばれたのは、中学３年時に最速１４２キロをマークした期待の右腕だ。金沢成奉監督は「猪俣（駿太）に次ぐ投手になり得る可能性がある」と評価する。 　各地の強豪校から明秀日立を選んだのは、「心技体すべてを鍛えられる」からだ。昨夏は厳しいランニングメニューに歯を食いしばった。体が引き締まり、球のキレが増したと実感している。今は力任せの直球勝負ではなく、変化球も使って緩急を織り交ぜた投球を目指す。 　今大会は、大阪桐蔭（大阪）の左腕投手・前田悠伍ら新２年生の４人に注目が集まっている。「『ビッグ４』に肩を並べ、チームの勝利に貢献したい」。同学年の活躍に刺激され、気合が入る。 …………………………………………………… 　こんどう・はると　岩手・花泉中出身。１７４センチ、８７キロ。右投げ右打ち。