調子を上げる藤浪晋太郎にメジャー昇格はあるのか
復帰後は、17試合(20回2/3)で防御率2・18の好成績。8月31日時点で5試合連続無失点を継続中だ。
「けが中に一つ、発見じゃないんですけど、再認識できて『あ、コレかな?』というのを継続できてやっている。(フォームの)よかった部分、悪かった部分を自分で判断がきている」
練習などで取り組む技術的なポイントで「基準がある」と投球の安定につながっている。8月31日のリーハイバレー戦では、最速98・7マイル(158・8キロ)をマークし、2回1安打無失点(無四球)と好投でアピールした。ただし、ポストシーズンの出場資格は、9月1日を迎える前にメジャー40人枠に入る必要がある。仮に今季中の昇格があっても、プレーオフで投げる機会はない。ただ、9月からは26人のメジャーベンチ入り枠が26人から28人に増える。“枠問題”はあるものの、今季中にメジャーのマウンドで投げるチャンスは残されている。
「自分のスキルアップのために1カ月を使いたいですし、今自分がやるべきこととか、目標とか、技術的なこと、フォーム的なことが定まっているのでそれを磨く1カ月にしたい」
藤浪は、静かに落ち着いて己のやるべきことに集中している。メジャーに上がれても、上がれなくても、日々全力を尽くす未来に希望があることは間違いない。
(文・山田結軌=サンケイスポーツMLB担当)
山田 結軌