「人の世話になっておいて、おかしいやろ」助けた相手から“給料のピンハネ”を疑われたことも…それでも日本初の女ヤクザが“問題児たちの更生支援”をやめない理由
「困ってるんだな」「かわいそうだな」と思って居候させてあげるけど、結構な割合で裏切られてきました。さすがに暴力事件はなかったですが、シャブをやったあとのポンプなんかを置いていきますから、危なくってしょうがないのです。
「ワシの給料からピンハネしてるやろ」
これなんか刑務所を出てきた人であるあるのケースなんですが、大阪のヤクザの知り合いから電話が入り、「大阪で仕事できないから、岐阜で探したい思うとるんですわ。仕事が決まるまで置いてもらえんですか」と頼まれました。 私も女で、すでにカタギですから、元ヤクザの男の居候には気を使います。この知り合い――山一抗争(山口組と一和会の抗争)のとき、有名になった元ヤクザ――が岐阜に来たら、すぐに解体をやっている青山さんに「仕事を探してっから、使ってやってくれ」と紹介し、翌日から出勤してもらいました。 元ヤクザは一週間ほどすると、突然、「大阪、帰るわ」と言い出したので、私も「そう、なら帰んな」と理由を聞くことも引き止めることもしませんでした。数日後、青山さんに件の元ヤクザから電話があり、「西村がワシの給料からピンハネしてるやろ」と、えらい剣幕で文句を言われたそうです。
私としては心外ですから、元ヤクザに電話で「お前、人の世話になっておいて、それはおかしいやろ。うちがピンハネするなら、端っからそう言うわい」と怒鳴り上げてしまいました。
それでも問題児たちを助け続ける理由
この元ヤクザの場合も、部屋は貸して、食事もつくってあげて、ピンハネを疑われるのですから腹が立ちます。なんなら家賃としてピンハネしてもいいくらいです。さらに、仕事を世話してくれた青山さんに難癖をつけたのですから、私の顔も立ちません。 こうした問題児が入れ代わり立ち代わり、わが家には間借り人として訪ねてくるのです。断れない自分も悪いのですが、ヤクザ時代のくせでしょうか、「ノー」とは言えない私がいるのです。
西村 まこ/Webオリジナル(外部転載)
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