大小の花火玉 夏の夜空へ天日干し 岡山唯一の製造会社で生産大詰め
夏祭りシーズンを前に、岡山県内唯一の花火製造会社・森上煙火工業所(岡山市北区真星)で、打ち上げ花火の生産が大詰めを迎えている。大小の花火玉が敷地内で天日干しされ、夜空を彩る時を待っている。 直径300メートルの大輪を咲かせる尺玉(直径30センチ)から60メートルの2号玉(同6センチ)まで9種類を職人8人が手作業で仕上げている。「星」と呼ばれる火薬玉を半球形の厚紙でできた殻に花火の形や色を計算して詰め、貼り合わせた後に天日にさらして湿気を取り除く。 今年は中四国地方を中心に約140の祭りやイベントで約2万発を打ち上げる予定。受注数はほぼ新型コロナウイルス禍前の水準まで回復したという。 森上真夢(まなむ)社長(37)は「一風変わったデザインの花火にも挑戦している。大勢の人に見て喜んでもらいたい」と話している。