いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり玄海町議会の特別委員会は「文献調査」の受け入れを求める請願を賛成多数で採択しました。26日の本会議でも採択される見通しで、今後は町長の判断が争点になります。 【原子力対策特別委員会 岩下孝嗣委員長】 「賛成の皆さんの挙手をお願いします。挙手多数と認めます」 玄海町議会の原子力対策特別委員会は町の3つの団体から出された「文献調査」の受け入れを求める請願について審査しました。 審査は午前中で終了し、賛成が6人、反対が3人と賛成多数で請願が採択されました。 【賛成派 上田利治議長】 「今回、文献調査に応募することによって他の原発立地自治体の一つの起爆剤になればいいなと議論をしないことには全て前には進まないから、今後とも呼びかけていきたい」 【反対派 前川和民議員】 「ほとんどの方がまだご存じない中でこういう採決をして、あすの本議会で採決を行うというのは本当に民主主義を無視した無謀なやり方だと考えている」 一方、県内の市民団体からは反対する声も。 「文献調査の受け入れはしないでください。お願いいたします」 原発に反対する佐賀市や唐津市の市民団体は「不公正・不透明な中で地域の未来を左右する重大な問題が決められてしまうのは大問題」などとして文献調査を受け入れないよう町長に要望書を提出しました。 【玄海原発反対！からつ事務所 北川浩一代表】 「地元をたたき売るような行為。この風光明媚な玄海町をたかが数十億で売り渡すのは考えられない、そういう思い」 特別委員会には議員全員が所属しているため26日開かれる本会議でも請願は採択される見通しです。 最終的に議会が採択した場合、町長が「文献調査」の受け入れを判断することになります。 原発の立地自治体で文献調査の請願が採択されれば全国で初めてとなります。 25日の採択を受け、玄海町の脇山町長は。 【玄海町 脇山伸太郎町長】 「町民から請願が出て、議会の方で採択されたのでそこは大変重く受け止めている。きょうのことを町民にもう少し知ってもらうのが大事だと思う。ゴールデンウイーク明けにならないとなかなか私の判断・決断は難しいと今は思っている」