桜田ひよりが役者業への思いを語る「“ズギャン”を続けないと意味がない」
桜田ひよりが、8月1日に都内で開催された映画「ブルーピリオド」(8月9日[金]公開)公開直前イベントに、眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人と共に登壇。同イベントは、映画のロケで使われた美術学校で生徒同席のもと開催され、登壇者たちは生徒の映画を見た感想を聞きつつ、生徒からの質問に答えるトークセッションをおこなった。 【写真】生徒たちの拍手の中、登壇した4人 ■映画「ブルーピリオド」 映画「ブルーピリオド」は、2020年のマンガ大賞をはじめ数々の漫画賞に輝き、累計発行部数は700万部を突破した山口つばさによる同名漫画を実写化したもの。そつなく生きてきた主人公が、初めて夢中になれるものと出合ったことで世界が一変し、天才ライバルの出現や母親との衝突を乗り越え、国内最難関の美大を目指して奮闘していく姿を描く“勇気と本気”に胸が震える人間ドラマ。 高校2年生の矢口八虎(眞栄田)は、成績優秀で周りの空気を読みながら器用に生きていた。そんなある日、授業で与えられた「私の好きな風景」という課題に対して、仲間と夜明かしした後、自分にとっては“青く”見える静かな早朝の東京・渋谷の風景を、思うままに描いてみることに。この絵を通して美術の面白さに目覚めた八虎は、国内最難関の東京藝術大学の受験を決意する、というストーリー。高橋は八虎の同級生・ユカちゃん、板垣は八虎が美術予備校で出会う天才少年・高橋世田介、桜田は八虎に先輩・森まるをそれぞれ演じる。 ■桜田ひより「いろんな視点で見られたりする」 「好きなことを仕事にしている人は全員カッコいいと改めて思ったので、自分もこれからも頑張りたいなと感じました」という感想に、桜田は「学生さんって(将来の)道が決まっている人もいれば、まだまだ模索中な方もいる中で、この映画ってすごくそれを応援している側の視点でも見られたりとか、いろんな視点で見られたりするので、その時の自分が置かれている状況とか環境によって、また違った感じ方になるんじゃないかなと思うので、何度でもこの映画を楽しんでもらえたらと思います」と述懐。 ■桜田ひより「満足したらお芝居の世界はもういいかなって思っている」 そんな中、学生から「俳優業に目覚めたきっかけ」について聞かれた桜田は「この世界に入ったのが5歳の時で、その時はドラマを見て『これをやりたい』と言ったのがきっかけで入ったので、5歳の私は見ていたドラマに(心をつかまれて)“ズギャン”って思ったんだと思います」と明かし、「でも、その“ズギャン”を続けないと意味がないなと思っていて、毎作品が本当にすばらしいものとの出合いだったり、かけがえのない思い出や経験ができたりするんですけど、それらに決して満足していなくて。満足したらお芝居の世界はもういいかなって思っているので、自分の満足のいく自分に向き合えるのは何十年後かはわからないんですけど、その日が来ることをちょっと心待ちにしながら、吸収できるものと皆さんに与えられるものを丁寧に作っていけたらいいなという思いでいます」と告白した。 ◆取材・文=原田健