「オジサンがごめんね~」…俳優・西田敏行さん追悼 本誌が見た「俳優仲間との宴での神対応」
わずか3年で国民的俳優に
俳優・西田敏行さんが亡くなったことが10月17日にわかった。死因は病死と見られる。享年76。 【大爆笑】すごい!俳優仲間とカフェで飲み会を開き、大爆笑する西田敏行さん 10月8日に、人気ドラマシリーズ『ドクターX~外科医・大門未知子~』の映画『劇場版ドクターX』(12月6日公開)の完成報告会見に出席しており、元気な姿を見せたばかりだった。西田さんは会見で、 「大門未知子(米倉涼子・49)があまりにもすばらしいオペの腕を持っているので、嫉妬を持って演じてきた。今後ともひとつよろしくお願いします……。というか、もうないんだよね」 と、シリーズが今作で完結することをフライングで明かし会場を笑わせていたが、これが公の場での最後の姿となった。芸能関係者のみならず、ドラマファンはこれからも彼の芝居が観られると当然のように思っていただけに、驚きと悲しみの声が多く寄せられている。 「西田さんは1970年に『劇団青年座』でデビューするも、不遇の時代が長く続きました。しかし、1978年の『西遊記』(日本テレビ系)の猪八戒(ちょはっかい)役に抜擢されたことで彼の役者人生は大きく動き出します。猪八戒は豚の妖怪で、アドリブを交えたコミカルな演技で一躍、お茶の間の人気者に。’80年には主演を務めた『池中玄太80キロ』(日本テレビ系)が大ヒットし、シリーズ化。’81年にはNHK大河ドラマ『おんな太閤記』で豊臣秀吉役を演じ、わずか3年で国民的俳優まで上り詰めたのです。 歌手活動も精力的に行い、『池中玄太』第2シリーズの主題歌『もしもピアノが弾けたなら』は、『オリコン週間シングルランキング』最高4位を獲得。第23回日本レコード大賞・金賞を受賞し、『第32回NHK紅白歌合戦』の初出場も決めています」(テレビ誌ライター) 俳優として“大御所”と言われる地位に甘んじることなく、バラエティ番組にも進出。’01年から『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送テレビ)の2代目局長に就任し、’19年まで約19年間にわたりレギュラー出演していた。 ◆「オジサンが長居してごめんね~」 常に多忙を極める西田さんだったが、『FRIDAY』(’15年8月14日号)は一度だけ、役者仲間と楽しそうに酒を酌み交わす姿を報じている。’15年の7月中旬の夕方、代官山(渋谷区)にあるオープンカフェで西田さんが俳優仲間と過ごしていたのである。その仲間とは、段田安則(67)と光石研(63)、そして、鈴木浩介(49)である。 「西田さんと光石さん、そして鈴木さんの3人はこの年(’15年)の4月期ドラマ『アイムホーム』(テレビ朝日系)で共演していました。段田さんとは、同年(’15年)秋公開の映画『ギャラクシー街道』で共演しています。西田さんを中心とした仲良し4人組の完全プライベートの飲み会だったようです」(芸能事務所関係者) 西田さんは、一般の通行人と目が合うと「こんにちは~」と言いながら微笑み、水を注ぎに来た店員には、 「ありがとね~。オジサンがこんなオシャレな店に長居してごめんね」 などと頭を下げていた。こんな調子で、笑顔満載の宴は日が暮れても続いていた。 「ここ数年の西田さんは、移動時には常に杖を持ち、最近は車椅子を使うほど足腰が弱っていました。それでも、仕事の本数を減らすことはありませんでした」(民放ドラマ制作関係者) テレビドラマでは9月21日放送の『終りに見た街』(テレビ朝日系)が最後の出演となった。そして映画では、12月6日に公開を控える『劇場版ドクターX FINAL』が“遺作”となる。 あの飄々とした姿がもう観られないと思うと残念で仕方がない。ご冥福をお祈りいたします。
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