新NISAと投資の○✗クイズ、こんなときどうするのが正解?
インデックス投資アドバイザーのカン・チュンドさんが答えます。
(第1問)慣れてきたら、NISAの成長投資枠で一括投資に挑戦する。
× ⇒余裕があるなら積み立て金額の上乗せを。 あくまでもインデックスファンドの積み立て投資1本でいく当初の方針を変えないように。 「投資に慣れてきて順調に含み益も増えてきたら、『これはいけるぞ!』という気分になって、成長投資枠でしか買えないような商品も買ってみたくなるものです。よくわかります。ですが、もしそういう余裕があるなら、一括投資ではなく積み立てる金額を上げればいいでしょう」
(第2問)NISAを使うことで投資のリスクを減らせる。
× ⇒NISAは「魔法の箱」ではありません。 元本1800万円までを運用して得た利益が非課税になることは事実で、大きなメリットではあるが、「ただそれだけ」だということを忘れずに。 「新NISAになって制度が拡充したからといって、投資のリスクに関わるところは変わりません。積み立ての道は山あり谷ありです。NISAが魔法の箱であるかのように思わないよう気をつけましょう」
(第3問)株価が暴落したら、いったん投資をやめて全部売却する。
× ⇒狼狽売りしてはダメ。むしろ笑顔になろう。 「株価が下がっている局面や暴落したときは、何度でもリンゴの図に立ち返りましょう。暴落は、投資信託をたくさん買えるチャンスです。落ち込んだりせず、本当ならニコニコしていなければおかしいですよね」 わかっていても動揺してしまうが、そこで慌てて売ってしまう、いわゆる「狼狽売り」は積み立て投資の最悪手。暴落しても、何もしないのが正解。
(第4問)NISAでは枠が復活するので、いつ売却してもOK。
× ⇒売却→再投資を繰り返すのは得策ではない。 投資枠が復活することは、新NISAのセールスポイントの一つ。だからといって、売って空いた枠に再投資するのを繰り返していくのは避けたい。 「再投資できるといっても、次に同じ商品を買うときは、最初に取得した金額よりも高値になっているかもしれませんよね。もちろん逆もあり得ますが、再投資がいつでもうまくいくかはわかりません。投資のタイミングを図っていくとしたら、本来の積み立て投資とは違うスタイルになってしまいます。売却→再投資を何回も繰り返したケースと、がまんして持ち続けたケースでは、後者のほうが大きく増やすことができる可能性が高いでしょう。ただし、お金が必要だから使う分だけ売却するのはまったく問題ありません」