開湯150周年、温泉街を彩る「ネイチャー ルミナリエ」 札幌・定山渓温泉
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温泉街をイルミネーションでカラフルに彩るイベント「ネイチャー ルミナリエ」が札幌市の定山渓(じょうざんけい)温泉で行なわれている。今回が初の開催で、開湯150周年を記念して定山渓観光協会が企画した。
イルミネーションは、二見公園から二見吊橋にかけての遊歩道沿い約230mに、花びらの舞う映像と会場名を通路に投影する「フラワーシャワー」、約1000本の光ファイバーを使った花束を多数配置する「光の森」、二見吊橋上に効果音とともに花びらの舞う様を映し出す「光の路」の各コーナーを展開している。 同温泉は、札幌市の中心部から南に約26km、自動車で約1時間弱ほどのところに位置する。開湯は、江戸幕府末期にあたる1866年(慶応2年)。修験僧の美泉定山(みいずみじょうざん)がアイヌの人々の案内で泉源を見つけ、湯治場を設置したのが起源とされる。現在は、年間240万人の観光客が訪れており、外国人観光客も増えつつある。
定山渓観光協会の橘真哉マネージャーは、「イルミネーションを設置した遊歩道は、クルマバソウなど珍しい草花のある散策路として親しまれていましたが、街灯設備がないため朝から日没までしか楽しめませんでした。イルミネーションの設置により、夜の散策も楽しんでいただければと考えました」と話す。温泉や食事、宿泊以外にも楽しめる場を作りたいとの思惑もあったという。 家族旅行で訪れたという小樽市在住の40代女性は、「旅行の予定を5月から6月に延ばした甲斐があった」と笑顔。関東地方からツアー旅行でやってきた60代の3姉妹は、「光の森の花がキレイだった」と口を揃えた。 当イベントは、10月31日までの毎日、午後7時(9月以降は午後6時)から同9時まで行われる予定。橘マネージャーは、「お客様から好評が得られれば、来年以降も続けたい」としている。 (取材・文:具志堅浩二)