『ゼンレスゾーンゼロ』のキャラが“みんな良すぎた”ので語らせてくれ。ホヨバのキャラクターづくりのセンス、もう天元突破してます
HoYoverseのつくるキャラクターたちが、相変わらずヤバい……! 今回はHoYoverseの新作『ゼンレスゾーンゼロ』をふたたびリリース前に遊べる機会をいただいたのですが……。キャラがあまりに良すぎる。「誰が良い」とかいうレベルじゃないんですよ、「みんな良い」んです。 【この記事に関連するほかの画像を見る】 紳士的なケモノ執事、末っ子感あふれるロリ社長、クーデレ・パンク・メイド、二丁拳銃の全身機械な三枚目……とんでもねえ“癖”のオンパレードだよ。従来の作品でも無数の魅力的なキャラクターを生み出してきたHoYoverseですが、今作ではそのキャラクター造形にも、さらに磨きがかかったような印象を受けました。 というわけで、前回の記事では主にこのゲーム全体の魅力的なポイント、特にアクション部分について紹介しましたが、今回は公式から様々なキャラクターが公開され始めているタイミングということもあり、このゲームのキャラクターについてたっぷりと語っていきたいと思います。 それではさっそく、『ゼンレスゾーンゼロ』を彩る魅力的なキャラクターたちを見ていきましょう~~~! 文/植田亮平 ■メスガキかと思ったら主人公の風格だった。各キャラのバランスが絶妙なドタバタ4人組「邪兎屋」 最初にご紹介する「邪兎屋」は前回の記事でも紹介した、本作の顔役でもある4人組(物語序盤では3人組)です。 邪兎屋のメンバーは物語全体を通して終始コミカルに描かれており、明るくも危険な雰囲気が漂う、本作の雰囲気を象徴するキャラクターたちでもあります。 彼女たちは「報酬次第ではどんな仕事でも引き受ける何でも屋」ですが、その姿は裏で暗躍する仕事人というよりも、あちこちから問題を持ち込んでくる愉快なトラブルメーカーといった趣きでした。 特にリーダーの「ニコ・デマラ」(ピンク髪)ちゃんはお金の管理についてはめっぽう不得手。いつも金銭的な問題から、危険な依頼ばかりを主人公に持ち込みます。しかし彼女自身はとても義理人情に厚く、邪兎屋のメンバーたちは彼女を全面的に信頼しているからこそ、危険な命令にも従います。 お恥ずかしい話、ニコちゃんを最初に見たときは、その顔立ちからこちらを誑かす“メスガキ”的なキャラクターを想像していましたが、その予想は見事に外れました。彼女の困った人は見捨てておけない性分や、皆をまとめ守ろうとするリーダーシップ、そしていかなる依頼も投げ出さない真摯さは完全に“主人公”の風格です。 詳細が気になる方は、ぜひ『ゼンレスゾーンゼロ』第1章を遊んでみてください。彼女を見た目だけで判じた私こそがガキだったのだ……と思い知らされました。 ちなみに彼女は序盤から操作するキャラクターですが、ゲーム内での性能はかなり特殊です。彼女の使用する武器は改造したトランクケース(?)で、弾が出ます。トランクケースをぶん回しながら射撃を行うので、モーションは完全に近接キャラなのに遠隔攻撃型というユニークな使用感を味わえます。 そんな彼女の仲間も、やはり明るくて良いヤツらです。いつも明るいドタバタ4人組の邪兎屋ですが、この4人の絶妙なバランスを表現した制作陣には心からの拍手を送りたいです。 ではまず……上の画像右の赤いジャケットを着た「ビリー・キッド」くんからいきましょうか。 前回の記事でも紹介した通り、彼はおしゃべりな三枚目キャラ。ですが、時々男気を見せたり、カッコいいセリフを言ったりと、憎めない弟分のような存在です。彼は邪兎屋の中でも特にひどい目に合う役回りですが、どんなひどい目にあっても倒れません。というのも、彼は全身が機械に改造された機械人間なので。 「どんだけ個性を詰め込むんだよ!」と言う感じですが、逆に言うとこれだけ濃いキャラクターでも浮いていない、しっくりくるのがこのゲームのすごいところでもあります。 性能は非常に分かりやすい遠距離キャラで、トレードマークでもある2丁拳銃で敵を離れた距離から撃ち倒します。数発撃った後に左スティックで素早く位置を調整できて、めちゃくちゃ強いです。 次は銀髪の少女「アンビー・デマラ」ちゃん。彼女はこのゲームでプレイヤーが初めて動かすことになるキャラクターなので、非常にスタンダードな近接系アタッカーとなっています。電気をまとわせた剣で相手をなぎ倒します。 一方でチーム内での役割はかなりユニーク。基本的には「無口な常識人」なのですが、ときおり「ポンコツ」というか……アホの子属性全開の発言で皆を困惑させます。自分で書いていてなんですが、一文で矛盾することってあるんだ。 とにかく掴みどころのないキャラクターですが、チーム内で一番戦闘に長けた人物という描写がふんだんに挟まるので、邪兎屋の中ではシリアスな戦闘担当ポジションを担うこともあります。無口ですが、その内にはとても深い思いやりを持っており、ムービーでも仲間を全力で守ろうとするシーンが多いです。 そして最後に猫耳の「猫宮又奈」ちゃんです。獣人だのロボットだのが当たり前に存在しているこの世界では珍しい、猫耳少女です。 第2章の重要なキーキャラクターであり、この章では彼女が物語の中心となります。喋り方やチーム内メンバーとの絡みを見るに、恐らく邪兎屋メンバーの中でも最年少の元気なロリキャラでもあります。しかも褐色ですからね、末恐ろしい娘……! 彼女のゲーム内での性能はゴリゴリのインファイターで、猫の特性を生かした目にもとまらぬ爪攻撃で敵を倒します。「邪兎屋」がチュートリアル的な側面の強いパーティなので、メンバーの攻撃方法もそれぞれ良い感じに散ってていいですね。インファイターから遠距離までひと通りそろっています。 ここまで言い忘れていましたが、邪兎屋の特徴として「ムービー内でめちゃくちゃ動きまくる」というものもあります。邪兎屋がらみのムービーは、大体がアクション映画ぐらいあっちへこっちへ動きまくります。 もともとムービーの表現力には定評のあるホヨバですが、ついにムービーの色でチームの個性を表現するレベルにまで来ました。褐色猫耳娘と同じくらい、こちらも末恐ろしいです。 ■さながら“熱血ロボアニメ”な展開を味わえる「白祇重工」の物語 「白祇重工」は本作の第2章から登場する4人組で、名前からも分かる通り建設会社です。 熊さん、ヤンキー、お姉さん、姉御肌タイプのロリの4人組という、邪兎屋に負けず劣らずな個性爆発集団です。しかもこの中で一番偉いリーダーがロリです。とんでもないですよ、ホントに。 第2章はカッコいいメカがモリモリ登場する、全体的にロボアニメっぽいテイストが特徴。そして、「そのテイストでやるならキャラはこれしかないっしょ!」というぐらい全員がシナリオに“馴染んで”います。なんというか全体のデザインセンスがTRIGGER作品っぽいなと思いましたが、恐らく気のせいではないでしょう。 第2章の物語は父親から白祇重工の社長を継いだ「クレタ・ベロボーグ」(ロリ)ちゃんが中心となって展開されていきますが、彼女も邪兎屋のニコちゃん同様、仲間にとても慕われています。 ただ、その慕われ方は尊敬する社長というよりも「気の強い末っ子と、それをかわいがる兄姉たち」といったイメージで描かれます。これも、私が白祇重工を好きな理由のひとつです。 クレタちゃんは父親との確執を抱えたひとりの少女として、物語の中でかなりがっつり過去編が挿入されるキャラクターでもあります。というか第2章は実質的にこの親子の物語なんですが……物語終盤の彼女の成長は、めちゃくちゃアツいロボアニメを見ているような感覚になりました。画面の前で「いっけえ!」と叫んだのはいつぶりだったか。そんな激アツロボアニメ、ゼンレスゾーンゼロは基本プレイ無料です。 ゲーム的な触り心地にも触れておくと、彼女は建設会社の社長らしく(?)ハンマーで敵を攻撃するスタンダードな近接キャラクターです。ハンマーと言えば大ぶりのピーキーな性能を想像しますが、彼女の場合ハンマーのあの重たい操作感はロリ属性と相殺する形で消えています。まあ、チーム内に見るからに重そうな熊さんがいますからね。 で、その熊さんは「ベン・ビガー」というキャラクターです。 白の作業着・片目に傷・ゴールドのチェーンを付けたケモ男という、明らかにホヨバ制作陣の性癖わんぱく少年が作ったキャラクターです。しかもこのコワモテな見た目に反し、チームの中で一番礼儀正しく気の弱そうな、いつもペコペコしてる感じの愛想のいいキャラクターというギャップもあります。 ぶっこみすぎだろ、性癖を。作ってるとき、楽しかっただろうな~。 そんなベンさんの性能ですが、先ほど紹介した通り非常に重たいキャラクターなので、取り回しは結構難しいです。彼のスキルは盾を構えてカウンターするというものなので、見た目通りタンクキャラのような操作感で遊ぶことができます。 キャラチェンジが実質パリィの役目を担っている本作では色々と使い所に悩みそうなスキルですが、こいつしか使いたくねえ!という方にとってはありがたいスキルかもしれません。 次は「グレース・ハワード」さんを紹介しましょう。 グレースさんは白祇重工でメカニックの役割を務めるダウナー系お姉さんキャラです。でっか……という声をあげたのは言わずもがなですが、彼女のもっとも素敵なポイントは、何といっても社長であるクレタちゃんとの関係性です。 これは白祇重工の全員に言えることですが、彼らの関係性の一番の魅力は妹的な年下社長と姉・兄的な従業員という、役職と年齢の逆転にあります。もしあなたが「そういうのが好き」な方なら、ゼンレスゾーンゼロの第2章を遊べば泣いて喜ぶことができるでしょう。 その中でもクレタちゃんとグレースちゃんの絡みはとても素晴らしいのひと言。クレタちゃんにとって、グレースさんは自身の下で働く懸命な従業員であると同時に、父が会社を経営していたころから自分の成長を見守ってくれた大切な“姉”でもあるのです。 グレースさんも普段はクールなメカニックとして振る舞いますが、クレタちゃんにだけ時おり「姉」の顔を見せます。その時、グレースさんの表情ににじみ出る“母性”っつーの? そういうのがめちゃくちゃ良いと思ったね、おいらは。 グレースさんの性能についてですが、彼女は「女性版ビリー」といった感じの性能で、小型のサブマシンガンを片手に遠距離から攻撃を行います。射撃中のステップ移動もビリーの操作感をそのまま持ってきた感じです。本作にはキャラクターごとに属性の概念があるので、いくつかのキャラは似たような操作感だけど属性が違う、という具合に差別化されています。 白祇重工の最後は「アンドー・イワノフ」くんです。 彼は少々ガラの悪い熱血ヤンキー的なキャラクターで、時おり天然というか、少々おバカな発言を行います。破天荒ですがまっすぐな性格で義理堅く、憎めない兄貴分といったかなり深みのあるキャラ付けとなっているのが特徴です。 彼のゲーム内での武器は「ドリル」ですが、私が白祇重工の面々にTRIGGER成分を感じるのは恐らく彼の存在が大きいんだと思います。みんな、結局のところ彼みたいな熱血漢が一番好きだったりしますからね。 話がそれましたが、彼のドリル攻撃は多段ヒットでめちゃくちゃ気持ちいいです。前回の記事で本作のアクション部分の気持ちよさについて解説しましたが、彼の攻撃はそんなアクション部分の良さを存分に体験できる性能になっています。 個人的に『ゼンレスゾーンゼロ』の中でも、第2章は本当に素晴らしいお話だと思いました。メカがぶつかり合うアツいバトル、親子のすれ違いと修復、血がつながっていなくても誰より互いを思い合う兄妹の絆。さまざまな要素が詰まった感動的な物語なので、ぜひとも遊んでいただきたいです。 ■強キャラ感あふれたケモノ執事&メイド3姉妹の「ヴィクトリア家政」が最高すぎる……! お話として一番好きなのは白祇重工ですが、キャラクターだけで見れば、私が一番好きなのは第3章から登場する「ヴィクトリア家政」の面々です。 見てくださいこの立ち姿を。 “強キャラ集団”であることが一目でわかる構図をしています。 実際、彼らは強キャラ集団です。彼らはヴィクトリア家という由緒ある家に仕える使用人たちで、ホロウと呼ばれる危険地帯の建物にも危険をいとわず出撃します。 ヴィクトリア家政は「フォン・ライカン」というイケメン狼執事の下に、メイド三姉妹(実際は姉妹じゃないけど)という編成。これだけでもホヨバの完璧なバランス感覚が分かるのですが、各キャラクターもそれぞれの個性が完璧に調和しており、「ホヨバの人たち、キャラクター考えるのうめ~~」と本当に感心しました。こういうのが良いんだよ、こういうのが。 では、各キャラクターについて少々語ります。まずは「フォン・ライカン」さんから。 「作中で一番イケメンなキャラクターは?」と聞かれたら、私は間違いなく彼を挙げるでしょう。本作のケモキャラの造形の巧さは何なんでしょうね、ホントに。フォンさんといい、ベンさんといい、ホヨバ社内に確実に“造詣の深い”人間がいることが分かります。 彼はヴィクトリア家政の長として、非常に物腰の柔らかい執事として登場します。どんな時でも乱れない余裕と落ち着きに満ちたトーンの語り、敵にも味方にも紳士的に振る舞うホスピタリティ、しかし一旦戦闘となると激しい足技で敵をなぎ倒す狼らしい身体能力など、挙げればキリがないほどの魅力を兼ね備えています。 足技と書きましたが、ゲーム内でも彼の攻撃はもっぱら蹴りです。近接キャラとして武器を一切使わないのは、今のところ彼と猫又ちゃんだけ。さらに彼の場合は本当に蹴りオンリーなので、攻撃モーションがめちゃくちゃカッコいいです。彼はキャラクター性をふくめ、本当に唯一無二の存在なので、リリース後は大人気のキャラになると予想しています。 彼はヴィクトリア家政全体の長ですが、その下の3姉妹メイドを束ねるのが「アレクサンドリナ」(愛称はリナ)さんです。 彼女は専用のロボット二体を従えており、それぞれ彼女の命令に従って攻撃を放ちます。さらにこいつらは自我も持っているので、彼女の発言に合わせ、肩に乗っているインコが如く喋ります。そういうのもいいよね……。 ゲーム内では遠距離攻撃が主体のキャラクターですが、ここまで紹介してきた銃タイプのキャラではなく、魔法使いのようなタイプです。スキルがかなり特徴的で、「敵の頭上からエネルギーの雨を振らせる」というユニークな攻撃を持っています。 一方、接近戦には目に見えて弱く、銃キャラほどの機動力もないので現状はかなりピーキーなキャラクターと感じました。そのぶん遠めの敵に対してはめっぽう強いので、性能だけで見てもかなりの強キャラだと思います。ちなみに、彼女の性格はおっとり系のお姉さんキャラです。多分一番年上です(推測)。 その次に年齢が高いのは恐らく「エレン・ジョー」ちゃんです。クール系のめんどくさがり屋キャラで、手加減とかも全然できないタイプの子です。 この娘も、絶対リリース後に人気が爆発するタイプの娘だと読んでいます。パンクっぽい女の子がメイド服を着ているという時点ですでに勝ちなのですが(何が?)、オラオラ系じゃなくクール系というのがまた素晴らしいなと思います。 メイドの中で一番態度が悪いのでしょっちゅうフォンさんにたしなめられているのですが、そのくだりが好き過ぎて、もうムービーを5回ぐらい見てます。 ゲーム内の性能で言えば、彼女は記事序盤に紹介したアンビーちゃんの属性違いという感じの性能です。属性違いと言っても武器は槍ですし、攻撃モーション等もまったく異なるのですが、武器のリーチや攻撃速度等の使い心地はほとんど剣。かなりスタンダードで使いやすいプレイフィールとなっていました。 最後に紹介するのが「カリン・ウィクス」ちゃんです。前回の記事でも紹介しました。緑髪のおどおどした子です。 彼女のゲーム的な触り心地はかなり面白いです。のこぎりチェーンソーの付いた武器をぶん回し、めちゃくちゃ気持ちのいい多段ヒットで敵を攻撃します。 そのキャラ属性を最初に見たときは「朝比奈み〇るやん!!」と絶叫したのですが、よく考えればこういう感じの強キャラは結構ポピュラーでそれなりにいますし、彼女もまたそうした「おどおど系だけど実は強いキャラ」の文脈に綺麗に乗っています。 これは彼女に限りませんが、ヴィクトリア家政は誰か一人を中心に、という感じではなく全員そろって初めてその魅力が最大になるタイプのチームだと思います。 ムービーでもやたらと全員が並んだショットが出てきます。そしてそれがめちゃくちゃカッコいい。統率感の取れた、組織でカッコいいタイプのキャラたちだなという印象でした。 今回のキャラ紹介はここまでになります。筆者のオタク語りにここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。 もちろん、今回紹介したキャラクター以外にも本作には非常に素晴らしいキャラクターたちがたくさんいます。なので、ぜひとも実際にプレイしながら自分の気に入ったキャラクターを見つけてみてください。 個人的に、ホヨバのキャラクター作りは『ゼンレスゾーンゼロ』において、これまで以上に磨き抜かれている気がします。これからどのようなキャラクターが出てくるのか、リリース後にも期待しつつ、この記事を終えたいと思います。
電ファミニコゲーマー:
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