ウィルシャー氏がノリッジのコーチ就任! 自身初のトップチーム指導へ「適切なタイミングだった」
ノリッジは23日、元イングランド代表MFジャック・ウィルシャー氏がコーチに就任することを発表した。 4シーズンぶりのプレミアリーグ復帰を掲げるノリッジは今夏、デンマーク・スーペルリーガ(1部)のノアシェランからヨハネス・トルップ監督を迎え入れ、新体制でシーズンをスタートさせた。今季のチャンピオンシップ(イングランド2部)では、第11節終了時点で4勝5分2敗を記録し、勝ち点「17」を積み上げて現在は暫定7位につけている。チームはまだまだ自動昇格圏を狙えるなか、9月に入るとアシスタントコーチを務めていたナルシス・ペラチ氏がクラブを離れ、同じチャンピオンシップに身を置くストークの新指揮官に就任。イギリス『アスレティック』など複数のメディアは、同氏に代わるコーチとしてウィルシャー氏をリストアップしていると報じていた。 現在32歳のウィルシャー氏は、現役時代にアーセナルを中心に活躍。クラブ史上最年少となる16歳と256日でプレミアリーグデビューを飾り、2012-13シーズンからはクラブの背番号「10」を託された。イングランド代表としても、18歳でデビューを飾り、FIFAワールドカップブラジル2014やEURO2016に出場。小柄ながら球際に強く、一級品のテクニックと戦術理解度を誇り、将来を嘱望される存在だった。だが、ピッチに立てば輝きを放つ一方で、度重なる負傷に悩まされ、“ガラスの天才”と称されることもしばしば。最終的にアーセナルでは公式戦通算197試合出場14ゴール27アシストという成績を残し、2018年夏に退団すると、以降はウェストハム、ボーンマス、そしてデンマーク・スーペルリーガ(1部)のオーフスを渡り歩き、2022年7月に30歳の若さで現役引退を発表していた。 現役引退の直後からは、古巣のアーセナルで指導者キャリアの第一歩をスタート。オーフス加入前にはアーセナルの練習に参加しており、当時は選手としてのコンディション維持が目的ではあったものの、その傍らでミケル・アルテタ監督の下、指導者としての経験も積んでいた。同年夏よりアーセナルのU-18チームで監督を務めると、1年目こそ南地区のリーグ戦で11位に沈んだものの、FAユースカップでは決勝へ進出。2年目となった昨季は、リーグ戦でも3位とランクアップさせることに成功する。今季のリーグ戦では、ここまで2勝3分と無敗で駆け抜けていた。 そんななか、23日にはウィルシャー氏がノリッジのコーチに就任することが正式に発表。自身にとって、トップチームでのコーチングスタッフに加わるのは初の経験となる。 コーチ就任に際し、ウィルシャー氏はノリッジを通してコメントを発表。このタイミングでアーセナルを離れ、トップチームでのコーチングキャリアをスタートさせる理由、そしてそのクラブをノリッジに決めた理由について、次のように明かした。 「ノリッジの一員となれることを嬉しく思う。僕にとっては、とても印象的なクラブでの素晴らしい機会で、トップチームの環境で指導者としてのキャリアを積むのに適切なタイミングだった。ベン(※スポーツ・ディレクターのベン・ナッパー氏)とヨハネスに会って話をした時、彼らのクラブに対するビジョン、そしてそのプランにとても感銘を受けた。クラブを取り巻く環境についてはよく聞いているし、トレーニングセンターの設備も一流だ」 「アーセナルのユースチームでコーチをしている間には、多くのことを学ぶことができた。その経験には、一生感謝することとなるだろう。だが、今はノリッジのコーチングスタッフや選手たちと一緒に仕事をするのが本当に楽しみで、待ちきれないね」
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