縄文土器をCTスキャンしたら…九州最古のアズキの跡見つかる 土器の材料に巻貝使用の珍しい例も 熊本大学
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熊本大学の研究チームが、すでに発掘・保管されていた縄文土器を分析し、新たな発見です。 【写真を見る】縄文土器をCTスキャンしたら…九州最古のアズキの跡見つかる 土器の材料に巻貝使用の珍しい例も 熊本大学 今回、熊本大学の小畑弘己(おばた ひろき)教授の研究チームがCTスキャンで分析したのは、福岡市の「元岡・桑原(もとおか・くわはら)遺跡群」で1997年から2013年の間に発掘され、収蔵庫に保管されていた縄文土器です。 新たな発見は2つあり、1つ目は土器の材料について。 熊本大学大学院 小畑弘己教授「ちょっと とがった矢じり状に突起が出ている特徴がある。これをもとに貝であると判断した」 調理道具として土器を使用する際、強度を増すために貝を混ぜていたことはすでに知られていました。しかし、世界各地で見つかっているのは、主に二枚貝で、今回見つかったような巻貝が使われている例は珍しいといいます。 そして2つ目は、土器に残された食べ物の痕跡です。これまでに土器から見つかったアズキの痕跡で最も古いものは約4000年前のものでした。 しかし今回、約1万年前の土器からアズキの痕跡が見つかり、これは九州地方で最古のものとみられています。 これらの発見を受け小畑教授は、過去に発掘された遺物を新たな手法で分析することの意義を強調しています。 小畑弘己教授「私たちが一度肉眼で見て判断したもの以外にも、潜在的な学術的な大きな価値がある可能性がある」
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