ケニアで洪水と地滑り、3月以来169人死亡 さらなる豪雨も
ケニア全土で大雨による洪水と地滑りが発生し、行方不明者の数が増加するなか、救急隊員らは4月30日、シャベルで泥を掘り返し、遺体の収容を続けた。ケニアでは3月以来、豪雨と洪水の影響で少なくとも169人が死亡した。 ケニア赤十字によると、中部マイ・マヒウが29日未明に土砂崩れや鉄砲水に見舞われ、少なくとも48人が死亡し、数十人が行方不明になっている。 洪水は車や線路、家屋を押し流した。 メアリー・ムワンギさんの家族も被災した。「水の中にいる間、私の背中にしがみついていた一番下の娘は、私から離れないでとせがんでいた。私は娘を安心させ、近くの漂流物につかまっているように頼んだ。残念ながら、娘はもういない。長女はマイ・マヒウの病院にいるけれど、残りは...」 ケニアでは3月以来、豪雨と洪水の影響で少なくとも169人が死亡した。 大統領府によると、19万人以上が避難を余儀なくされている。これには首都ナイロビの14万7000人が含まれる。ケニアの複数の地域では、今後数日間、さらなる豪雨が予想されているという。 ルト大統領は土砂崩れの発生しやすい地域に住む市民に対し、退去しなければ命が失われる危険があると述べた。 ケニアでは昨年、エルニーニョ現象による洪水で少なくとも120人が死亡した。その後、アフリカ東部の大部分は過去数十年で最悪の干ばつに見舞われた。 隣国のタンザニアとブルンジでも、豪雨により数十人が死亡し、数十万人が避難した。 科学者らは、気候変動がより激しく頻繁な異常気象を引き起こしていると指摘している。