清水尋也「鉄平との関係性が重要ポイント」「海に眠るダイヤモンド」インタビュー
――主演の神木さんの印象は? 「今回初めてご一緒させていただくのですが、親友という立ち位置でずっと一緒にいる役柄なので、少しでも何か学ばせていただきたいなと思っています。役者は自分の役のことを考えてアプローチして作っていきますが、ガチガチに固めて完成させてしまうとそこに手を加えることができなくなってしまう。役は演じる僕たちだけのものではなく、脚本や演出家さんの“こういう人間にしたい”という思いをくむ必要がある。その中で自分が思う筋を通す、いいあんばいを見つけていくことが役者の仕事だと僕は思っていて。神木さんはまさに監督の意見や提案に柔軟に対応する中で、ご自身の役のイメージは崩さずに演じていらっしゃる印象です。僕も周りの方々や、監督をはじめとしたスタッフの皆さんとコミュニケーションを取りながら現場で役を作っていくタイプなので、心地良くお芝居させていただいています」 ――他の共演者の方々はいかがですか? 「作品の規模も大きく、気を抜かないようにと変に固くなっていた部分がありましたが、いざ現場に入ると幼なじみのメンバーは共演経験のある方ばかりで変わらず温かくて、いい意味で力が抜けました。杉咲さんは久しぶりにお会いしたのですが、楽しい方なので、神木さんと僕がちょこちょこふざけていると、笑いながらツッコんでくれたり(笑)。土屋さんは『チア☆ダン』での共演の時に支えていただいて。今回も変わらず楽しいですし、見守ってくださっている感じです。池田さんは以前、『貞子』で僕のお姉ちゃん役だったんです。当時『姉ちゃん』と呼んでいたのですが、今日も現場で『弟よ』と言われて(笑)。久しぶりにお会いして、あらためてごあいさつさせていただいた時は少し恥ずかしかったです…!」 ――本作では各地でロケ撮影も行われているようですね。 「昔と今を比べると、今のほうが絶対に便利なものは多いですが、人と人とのつながりや心の余裕など、そういう自由さはもしかしたら昔の方があったのかなと思う瞬間があります。何もないからこそ、自分たちが頑張らないといけない、自分たちの足で立たないといけないというエネルギーがあったのではないかと思うんです。端島は、狭い中で共に暮らす人々が一緒に頑張って島を発展させようとしていた活気あふれた場所。海や街並み、ロケ地のパワーを借りて、その活気を表現できたらいいなと思います。実際に海を見ているのは気持ちがいいですし、撮影初日のシーンは神木さんと2人でサイダーを飲みながら、海を見ながら話して…楽しかったです」