E-クラッチに話題集中だけど「103万円で買える4気筒バイク」ホンダCB650Rって超貴重では?というお話
『E-クラッチ』だけじゃない、ホンダ CB650Rそもそもの魅力
日本車といえば「4気筒」というイメージがありますが、実は今や少数派。スーパースポーツ、ストリートファイター系ネイキッド、大排気量ツアラーにはまだ残っていますが、オーソドックスなネイキッドとなるとなるとかなり選択肢が少ない。 でも、250ccからリッターオーバーまで日本車4気筒祭りだった時代を知っている者的には、やっぱり手頃な値段&気軽に「フォン!」というエンジン音を味わいたい! そう思ったときに存在感を表してくるのがホンダ CB650Rです。 【画像17点】ホンダ新型CB650Rの全カラーバリエーション、足つき、装備を写真で解説 リッターバイクでもなく、ナナハンでもなく、若干影が薄いのですが……諸々の数字を観て下さい。 価格は103万4000円~で、エンジンは648cc並列4気筒。最高出力は95馬力と、ひと昔のナナハン4気筒よりパワフル。それでいて、2022年に生産終了となった400cc4気筒のCB400スーパーフォアと車重はそれほど変わらず205kg~(CB400スーパーフォアは201kg)。 色々バランスが良くないですか? このCB650Rですが、2024年型でモデルチェンジすると同時にホンダの新技術『E-クラッチ』を搭載したモデルが設定されました。『E-クラッチ』は、クラッチ操作の切る・半クラ・繋ぐを自動でやってくれるシステムですが、人間がクラッチ操作をしてもOKというもの(クラッチレバーはついているのがポイント)。 賛否両論、多くのライダーから注目を集めている『E-クラッチ』ですが、なんというか、新技術の話題ばかりになって、CB650Rというバイク自体の影がさらに薄くなっているような……。というわけで、当記事ではCB650Rそのものにスポットを当てていきたいと思います。
CB650Rの足つき、ライディングポジション
先ほどお伝えしたように、車重はスタンダードが205kg、『E-クラッチ』付きで207kg。すごく軽いというわけではありませんが、400ccクラスから乗り換えても大きな差ではなく、不安はないという感じでしょうか。押し引きもスムーズにできます。 なお今回触れた車両は『E-クラッチ』仕様ですが、開発エンジニアの方によれば、スタンダードとの違いは『E-クラッチ』の機構を収めるため右側エンジンカバーが少し膨らんでいるのと、車重が2kg増えている以外に違いは無いとのことです(厳密に言うと『E-クラッチ』とカバーによって右側が2kg重くなっている分、左右の重量バランスを整えるため、ハンドルのウェイトで調整をしているとのこと)。 シート高は810mmと高めに感じられる数字ですが、足つきは身長170cm・体重59kgのライダーで両足の足の裏が全面接地。シート先端が絞り込まれているほか側面の角が落とされており、足を大きく開かないで済むのが足つきの良さに効いていると感じられます。 ライディングポジションは前傾緩めでネイキッドらしいもの。ハンドルは少し開き気味に感じましたが(ストリートファイター系の風味が少しあるというか)、これは筆者が普段クラシック系モデルに乗っているせいかもしれません。 自分の体格では『E-クラッチ』のカバーはまったく邪魔になりませんでした。ただ、身長182cmのライダーからは「シートの前寄りに座ると、ちょっとスネに当たるときがある」という声もありました。