【MLB】野手史上初の満票殿堂入りへ ここまで記者42人全員から票を獲得 「彼には満票選出の資格がある」
2025年度のアメリカ野球殿堂入り投票は12月末に締め切られ、日本時間1月22日に「MLBネットワーク」の番組内で結果発表が行われる予定となっている。今回の殿堂入り投票で注目されるのが、有資格初年度での殿堂入りが確実視されるイチローの得票率だ。投票を済ませた各記者が公開している情報を独自に集計している「Baseball Hall of Fame Vote Tracker」によると、ここまで記者42人全員がイチローに投票。28人の候補者のなかで唯一、得票率100%を維持している。 【特集】2024年オフシーズンの移籍情報まとめ 殿堂入り投票は12月末に締め切られ、1月に結果発表が行われるが、投票を済ませた記者の一部はSNSや自身が所属するメディアなどで投票内容(誰に投票したか)を公表することが多い。それを非公式ながら集計しているのが「Baseball Hall of Fame Vote Tracker」だ。このサイトが集計したデータは、米公式サイト「MLB.com」の記事中でも使用されることがあり、もはや「準公式」と言ってもいいくらいの存在になっている。 日本時間12月26日午前11時の時点で、投票権を持つ記者42人分の投票内容が判明しており、推定開票率は10.8%となっている。殿堂入りには得票率75%が必要だが、現時点でその当選ラインを超えているのはイチロー(100%)、CC・サバシア(92.9%)、ビリー・ワグナー(88.1%)の3人。カルロス・ベルトラン(69.0%)とアンドリュー・ジョーンズ(64.3%)が60%台の得票率を記録し、上位3人に続いている。 日本時間12月26日に「MLBトレード・ルーマーズ」を通して投票内容を公開したマーク・ナーデュチ記者は「昨年はエイドリアン・ベルトレイが文句なしの殿堂入り候補だったが、今年はイチローだ。彼には満票選出の資格がある。彼が残した記録で最も素晴らしいのはおそらくメジャー1年目から10年連続で200安打を記録し、ゴールドグラブ賞を受賞したことだろう」と記し、イチローは満票殿堂入りに相応しいとの見解を示した。 これまでに満票殿堂入りを果たしたのは、通算652セーブのメジャー記録保持者であるマリアーノ・リベラだけ(2019年殿堂入り)。野手ではまだ満票が1度もなく、2016年のケン・グリフィーJr.は3票、2020年のデレック・ジーターはわずかに1票届かなかった。果たしてイチローは野手史上初の偉業を成し遂げることになるのか。「殿堂入りできるかどうか」ではなく「満票になるかどうか」に注目が集まること自体がイチローの偉大さを物語っている。