決勝は桐蔭学園同級生主将対決に 帝京・青木主将「80分間、全員がファイト」 早稲田・佐藤主将「まだまだ成長できる」
早稲田、スクラムで主導権握りリード守る
2試合目は秋から連勝を続けている早稲田大に京都産業大が挑んだ。 勝敗の鍵を握ると予想されていたのはスクラムだった。昨季の大学選手権の準々決勝で両者は対戦し、スクラムを圧倒した京都産業大が65-28で大勝していた。早稲田大は昨季のリベンジがかかっており、一方の京都産業大は11度目の挑戦で初の準決勝の壁を破るのかが注目された。 昨季、京都産業大学に敗戦して2週間あまりで始動した早稲田大。やはり練習はうそをつかなかった。 この試合、「リゲイン・プライド」を掲げた白のセカンドジャージーの早稲田大がいきなり躍動する。前半7分、スクラムで相手の反則を誘った後、ゴール前ラインアウトのチャンスを得て、サインプレーからLO栗田文介(3年、千種)がトライを挙げて先制に成功した。 さらに15分、再び早稲田大のスクラムが前に出てペナルティーを誘って、ゴール前に攻め込み、CTB福島秀法(3年、修猷館)がトライを挙げて主導権を握った。 その後も相手の強力なランナーに対してしっかり2人、3人でタックルしトライを許さなかった早稲田大が、好機でキャプテンHO佐藤健次(4年、桐蔭学園)、WTB田中健想(1年、桐蔭学園)がトライを重ねて26-0で前半を折り返した。後半11分にもWTB池本晴人(2年、早稲田実)がトライを挙げて31-0として勝負を決めた。 粘る京都産業大学も後半20分以降、3トライを返したが、早稲田大学がそのまま31-19で勝利を収めて、2大会ぶり34回目の決勝進出を決めた。
早稲田主将「まだ成長できる」 京産主将「らしさ出せた」
早稲田大のHO佐藤キャプテンは「去年の4年生のリベンジをしようという話をして、勝てたので良かった。スクラムでペナルティーを取ることができ、前半、良い流れで試合を持ってくることができた。ただ内容としては、まだまだ成長できるところがたくさんあるし、自分自身しっかり反省して、決勝戦はもっと良いプレーができるように頑張りたい」と反省しつつ前を向いた。 4シーズン連続、準決勝で敗退した京都産業大の共同キャプテンFB辻野隼大(4年、京都成章)は「前半の立ち上がりからトライが取れず、逆に自分たちのミスで自陣に入られ、スコアにつなげられて、チームを勢いに乗せることができなかった。ただ後半、諦めない力というところで、京産大らしさが見えたかな」と前を向いた。 秋から負け知らずの早稲田大が5大会ぶり17度目の大学日本一に輝くのか、それとも帝京大が早稲田大に夏と秋のリベンジを果たして4季連続となる13回目の王者となるのか。1月13日、東京・秩父宮ラグビー場で今季の大学日本一が決まる。
斉藤健仁