長崎・五島の世界遺産とジオパークを空から ヘリ遊覧で観光振興、市がデモフライト
長崎県五島市は11月、観光振興策として、ヘリコプター遊覧飛行のデモフライトを初めて実施する。富裕層などをターゲットにした受け入れ態勢整備の一環。世界遺産やジオパークを空から巡る遊覧飛行ルートを構築し、観光周遊性の向上を目指す。 五島市の「ヘリを活用した観光遊覧飛行実証事業」の一環。観光地へのアクセスを向上させ、二次離島に点在する観光スポットへの移動の利便性を高め、観光周遊性の課題解決を図る。双日五島開発(五島市)、双日ツーリスト(東京)、福江空港ターミナルビル(五島市)など5社で構成するコンソーシアムが事業主体。 デモ遊覧飛行は11月13、14両日に予定。ルートは(1)世界遺産とジオサイト(2)洋上風力発電施設と有人島(3)大瀬埼灯台と嵯峨ノ島-の三つを設定し、いずれも福江空港発着。5人乗り(乗客4人)のヘリコプターを使用し、所要時間は各25~30分。両日は同市内の観光事業者らが搭乗する予定。 市は実証結果を基に、遊覧飛行ルート開発の可能性をはじめ、福江島にヘリコプターを1機保有した場合の収支計算、将来的なヘリコプター活用の実用化に向けて検証する。併せて福江空港を中心にしたにぎわいづくりと、空港機能の強化にもつなげたい考え。 五島市文化観光課は「五島の魅力を空から体験する新たな観光コンテンツを模索し、富裕層向けの高付加価値サービスと観光地間の効率的な移動手段の実現を目指したい」としている。