福岡県北九州市で、中学3年生の男女2人が男に刺され、女子生徒が死亡した事件。警察は19日、男子生徒への殺人未遂の疑いで、現場近くに住む無職、平原政徳容疑者（43）を逮捕しました。（取材・報告＝泉達也 記者） 　5日前の先週土曜日（14日）午後8時半頃に事件が起きた現場です。少しずつ事件の詳細が明らかになってきました。19日逮捕された男は、ファストフード店の駐車場まで車で来て、ちょうど店内が見える場所に車を止めました。その後、十数分間、車の中にいた後、出入口が2か所ありますが、国道沿いにある出入口から中に入ってわずか30秒以内で犯行に及んだと見られています。 　その後、同じ出入口から出てきて車に乗って逃走したということです。男の自宅はここから南西の方向で、車で5分ほどの近さで、直線距離で約1キロの場所にあり、その日のうちに戻ったと見られています。 　男は19日、自宅にいたところを逮捕されたのですが、その周辺で話を伺うと、「平和なところなので容疑者が住んでいると聞いて驚いた」という声や、平原容疑者について近所付き合いはほとんどない様子でしたが、「たびたび自宅で大声を上げているのを聞いた」と話す方もいました。 　周辺住民を不安の渦に巻き込んだ今回の事件。警察は100人以上の体制で捜査を続け、逮捕に至りました。その中で大きなカギとなったのは「防犯カメラの映像」と「ドライブレコーダーの映像」でした。今回の逮捕容疑は、男子生徒への殺人未遂ですが、警察は今後、動機などを調べるとともに、亡くなった中島咲彩（さあや）さんに対する殺人容疑での再逮捕に向け捜査を続ける方針です。