「氷室冴子の世界」展に合わせて特集番組をアンコール放送!
9月7日から北海道立文学館で開催される「特別展 氷室冴子の世界 ふくれっつらのヒロインたち」に合わせて、NHK総合では9月15日に「没後15年 氷室冴子をリレーする」(午後1:05、北海道ローカル)をアンコール放送する。10代の若者を主人公にした「少女小説」「青春小説」と呼ばれる分野で数々の作品を残した北海道・岩見沢出身の作家・氷室冴子氏の魅力に、かつて読者だった作家や、友人、編集者へのインタビューを通じて迫る。語りは酒井若菜。
「クララ白書」「なんて素敵にジャパネスク」「海がきこえる」などの作品で、1980~90年代にかけて一世を風靡(ふうび)した作家の氷室氏。累計売上は2000万部を超え、とりわけ小学生から高校生の少女たちに絶大な人気を誇ったベストセラー作家だ。作品の多くは、ティーンエージャーの女子が主人公。“社会”や“大人”や“男性”に合わせて自分を変えてしまうのではなく、自立して自由に生きようとする姿を生き生きと描き出した。現在よりもはるかに男性中心主義だった時代、それは“大人”になる前の若者たちを勇気づけた。
2008年、がんのため、氷室氏は51歳の若さで亡くなる。だが、女性が、あるいはすべての個人が生きることをエンカレッジするような氷室氏からのバトンは、今に至るまで受け継がれている。2023年7月9日に初回放送された番組では、さまざまな証言から氷室氏の足跡をたどりつつ、その影響を受けて物語を生み出す現代の表現者たちの姿と言葉から、時代を超えた普遍性を持つ氷室作品の意味にあらためて光をあてる。
番組放送後、NHKプラスで2週間配信される。また、番組公式サイトでは、氷室氏ゆかりの人物へのインタビュー記事を再掲載中。北海道立文学館の「特別展 氷室冴子の世界 ふくれっつらのヒロインたち」は9月7日~11月10日に開催。詳細はイベント公式サイトをチェック。