話を盛るクセがやめられない、51歳「こじらせおじさん」…年収350万円の「絶望人生」から大復活する方法を作家がアドバイス
現在、SNS等では自身の私利私欲のためのフェイクニュースや動画、自己承認欲求を満たすために、自身をワンランク上げて“ブランディング”する投稿などが日夜はびこっている。 【写真】「小室圭」さんの様子がおかしい…眞子さんとの同棲で「2年前とは別人」に 現実と虚構の間を往来する情報を大量を浴び、嘘か誠かの線引きも限りなくグレーに近い昨今においてはもはや誰もが知る「嘘をついてはいけない」という常識もやや薄れている感がある。 むしろアプリやスマートフォンの機能でも、自身を“盛れ”たり、いらない物体を簡単に消せるのだから、厳密な線引きも「人の価値観」と捉えられ、無意味であるかのような感覚に陥ってしまうのかもしれない。 「嘘も方便」、「嘘つきは泥棒のはじまり」、「嘘から出た実」、「嘘にも種が要る」…など、そもそも人間は嘘をつく動物だからこそ、それにまつわる慣用句やことわざからも多く、そんな言葉を頼りに自分を戒めたり許せたりすれば、人を傷つけることや大きな犯罪に手を染めない限り、許容範囲として、社会に受け止められる場合もあるだろう。 しかし、その許容範囲から自分自身の心がはみ出してしまった時、これまでついてきた嘘によって道徳心が芽生え苛まれる場合もある。 今回、カウンセラーの安藤房子氏のもとを訪れた整体師のプー助さん(51)は、コンプレックスによって幼少期から小さな嘘を重ね、それがもとで本音で向けあえる友人もおらず孤独な人生を送ってきたと胸の内を吐露する。 「もう嘘はつきたくない」「そんな自分はちいさい人間ですか?」と問うプー助さん。それに対して「私も似た経験がある」と安藤さんは話す。 <【前編】話を盛るクセがやめられず「保身の嘘」をつき続けた、51歳「こじらせおじさん」の末路…学歴・年収を偽り、そして誰もいなくなった>に引き続き安藤氏が心からのアドバイスをする。
まずは「やりたいこと」を見つけてみること
ある意味、見栄っ張りで虚栄心に満ちていて、年収の嘘に近い心の状態での言動だったのだと思います。おそらく私は、「フリーで働いて成功しているよ」ということを伝えたかったのです。 まあ、かっこ悪いことしたなあと思いますが、見栄っ張りだった自分を認めてあげることにしています。 私のこんな過去。あなたの嘘と似ていませんか? それがいいとは思わないけれど、あまり自分を責めなくていいと思いますよ。人は誰でも、自分をよく見てもらいたい。誰かに認めてほしいし負けたくない。特に、子供のころのトラウマ的な出来事があると、保身の嘘は増えていきます。 こんな世の中です。誰にでも本音ばかり話していられませんよね。いろんな人がいるし、どんなことで後ろ指さされるかわからない。自分を守るための嘘をついたことくらい、よしとすればいいのです。「よし」と思うだけで、心の中のもやもやはだいぶ軽くなります。 自分よりひどい嘘をついている人と自分を比較して「自分のほうが全然いいじゃん!」と思うのも悪くはないですよ。 世の中には、詐欺の犯罪に手を染める人もいます。既婚者なのに独身のふりをして不倫を楽しむ人もいます。仲間を貶めるために、自分のミスを仲間がしたことのように加工する人もいます。 そんなこんなの、周囲を困らせる嘘と比べたら、あなたの嘘はかわいいものです。自分を癒すために上手に「比較」を利用してください。今までの自分を認めて、今度は嘘をつかないように気をつければいいだけです。 「どうすれば嘘をつかなくなるの?」 ひとつは、あなたが本当に自分がしたいことを見つけて、その道で真剣に生きることだと思います。 なぜなら、今、あなたが嘘をついているのは、自分を大きく見せたいから。つまり、ほんとうの自分には自信がないからですよね? 自分が本当にしたいことを見つけて、一生懸命努力をして成果をあげられたら、嘘は必要なくなるのではないでしょうか。 たとえば、あなたは、現在の収入は「少なくてかっこ悪い」と思っているのですよね? ならば、ほんとうにかっこいいと思う年収をめざしてみるのはどうですか。あるいは、働きながら憧れの大学に入学して学んでもいいですよね。私の知人でもいらっしゃいます。 「そこまでやるのは無理」と言うなら、それでもOK。理想の自分に近づくために、少しでも時間とお金を使ってみてください。