気象衛星「ひまわり」 もし故障したら天気予報は?気象予報士森朗氏が解説【ひるおび】
気象予報士 森朗氏: よくご覧いただいている「衛星画像」は、実は1種類だけじゃなくて可視画像とか赤外画像とか、今のひまわり9号では全部で16種類もあるんです。 それをスーパーコンピュータに入れて、天気予報に用いたりしています。 「天気図」の前線を書くときにも衛星画像を見ながら書いていますし、天気の分布を表す「推計気象分布図」というのがあるんですが、雨はレーダーやアメダスでわかるんですけども、晴れか曇りかは気象衛星の画像で判断しています。 また、台風の現在の位置がどこにあって、前の時間と比べてどれぐらい移動したかや進路を見るのにも使います。 また、ひまわりでは雲以外に▼火山灰▼黄砂▼霧なども観測できます。 コメンテーター 迫田さおり: 本当にすごいですね。ひまわりからの情報なんですね。天気は生活には欠かせないですからね。 森氏は「ひまわりに不具合があると予測のための材料が足らなくなり予測精度が落ちるおそれもある」と話します。 気象予報士 森朗氏: 例えば昨日(11月11日)は、途中で赤外画像が見えなくなったんですよね。 夜は可視画像が真っ暗になってしまうので、赤外画像が大事なんです。 夕方に幸い回復したのでそれで判断できたんです。続いていたら分からないです。 ■もし故障したら? 今回は観測障害でしたが、もしひまわりが故障したらどう対応するのでしょうか? 今使われている「ひまわり9号」が故障した場合、待機運用となっている「ひまわり8号」に切り替え運用となります。 「ひまわり8号」は2014年に打ち上げられ、翌年から2022年12月まで使用されていました。今回のトラブルで、念のためのバックアップ機として立ち上げ作業が今回進められています。 また、海外の気象衛星の助けも得ることができます。 宇宙には各国の気象衛星が打ち上げられていて、相互に協力関係があります。 実際2003年にはアメリカの気象衛星を日本がレンタルしたことも。 「ゴーズ9号」を日本の衛星軌道上に移動して、2005年6月まで2年間レンタル運用しました。