「Gmailが8月1日に終了」は悪質なデマ、ただしGoogle Payは一部終了
Gmailのサービスが、8月1日に終了するとグーグルが発表したかのようなメールが拡散している。 【画像】X(旧ツイッター)で出回ったGmail終了を告げるメールのデマ画像 本物のように見えるメールは、X(旧ツイッター)に投稿され「グーグルがGmailを終了」という見出しがつけられていた。Gmailユーザーに宛てられた、一見すると本物のような文面は20億人のGmailユーザー全員に対して8月1日で「Gmailは終了、それ以降メールの送信、受信、保存をサポートしなくなると伝えるものだった。 メールには「2024年8月1日までは、すべてのメールをアクセスおよびダウンロードすることができます」と書かれている。 当然ながら、おそらく多くの人々がこれを深刻に受け止めた。この数カ月間、グーグルが古いGmailアカウントを削除したり、大量メール送信者から送られたメッセージの一部を拒否する新ルールに関する本当の話が出回っていることも影響しているだろう。 さらにグーグルには、多くの人たちが便利に使っていたサービスを終了してきた歴史がある。たとえばクラウドゲーミングサービスのGoogle Stadiaを覚えているだろうか。 しかし、鋭い読者なら、Xに投稿されたそのメッセージに「操作されたメディア」のラベルがつけられていることに気づいただろう。Xの合成あるいは操作されたメディアに関するポリシーは「大幅に改ざん、操作、またはねつ造された」メディアを含む投稿を禁止している。実際、拡散している文書は、Gmailにおける簡易HTMLビューの終了を知らせる文書を改ざんしたものだった。
誤報の中、Google Payは一部のユーザーに対してサービス終了を発表
この種の投稿をちょっとした楽しみだと考える人もいるかもしれないが、こうした誤情報はユーザーに不必要な心配をさせる原因になり、さらにはフィッシングメールにつながる可能性もある。グーグル自身もXで応答し「Gmailはなくなりません」というメッセージを投稿した。 Gmail終了のニュースはデマだったが、グーグルは、少なくとも一部のユーザーにとっては人気のあるサービスを終了する計画を発表した。 Google Payグループのプロダクトマネージャーであるジョリス・ヴァン・メンズは、一部のユーザーに対して2024年6月4日で同サービスが終了を発表した。サービス終了は、米国でGoogle Payアプリを利用しているユーザーに影響する。 Google Payアプリは世界180カ国で使用され、10億回以上ダウンロードされているが、影響を受けるユーザーの数は不明だ。ただし発表では「インドとシンガポールでGoogle Payアプリを使っている数百万のユーザー」は引き続き使用できるという。 米国ユーザーに関してヴァン・メンズは「もっともよく理由されている機能(タップして店で支払うおよび決済方法の管理)はGoogleウォレットから直接利用することが可能であり、米国ではGoogleウォレットの方がGoogle Payアプリよりも5倍多く使われている」と説明している。 サービス終了の影響を受けるユーザーは、6月4日以降もGoogle Payアカウントの閲覧と銀行口座への送金が引き続き可能だが、米国バージョンのGoogle Payアプリを通じて送金、要求、受け取りを行うことはできなくなる。
Davey Winder