新型コロナで花見自粛も来年まで待てない高齢者に「今年の桜」映像を無料配信「室内でも花見気分を楽しんで」
難局で活路を開く春山満流「一燈照隅、万燈照国」
春山社長の父親は創業者の満さん。全身の運動機能が低下する進行性筋ジストロフィーを20代で発症し、介護や医療が立ち遅れている現実と直面。自身の過酷な体験を生かして本当に求められている介護機器やサービスを独自開発。車いすで全国を駆け回り、熱いメッセージを送り続けた。 満さんの死去後、春山社長が事業を継承。併せて満さんと出掛けた家族旅行の思い出をもとに、国内で初めての本格的な介護付き個人旅行を立案して高齢者向けツアーに進出。さらに同ツアーの経験が新たな桜映像配信サービスを生み出した。満さんの経営理念や人生哲学が今も脈打つ。 国の緊急事態宣言が発令され、新型コロナウイルスとの戦いは予断を許さない。春山社長はプロジェクトを進めながら、満さんが愛した言葉「一燈照隅、万燈照国」と向き合ってきたという。 「厳しい状況でも、簡単にあきらめない。自分にできることはないか。ひとつのあかりが片隅を照らすように、それぞれが自分にできることを行動に移せば、やがて国全体が明るくなるという古人の教えです」 一輪の桜の重みをかみしめたい。 (文責・フリーライター・岡村雅之)