25年乗ったRX-7、80歳で手放し製造元マツダへ 400件の譲渡希望から選んだ『故郷への帰還』
長崎放送
長崎市に住む西本尚子さん80歳。四半世紀を共に過ごした愛車のスポーツカー「RX-7」を80歳の誕生日を迎えた18日手放し、そして免許を返納しました。愛車は西本さんのもとに舞い降りた「縁」によって、思いがけない第二の人生をスタートさせることになっています。 【画像】走行距離は25年で7万5千キロ 「マツダ」の社長から届いたメッセージとは ■80歳の誓い 長崎市在住の西本尚子さん。 80歳になったら運転免許を返納すると2年前から決めていました。 12月18日、80歳を迎えた西本さん。誕生日当日、愛車RX-7と別れを告げるため最後のドライブに出発しました。 ■相棒との25年 25年間連れ添った、まさに「相棒」だったRX-7。月曜日から土曜日まで、毎日一緒に出掛けたと言います。好きな所はそのフォルム、そのたたずまい、そして「ムーン…」というエンジン音とスピードと自分が一体化する感じ。 西本尚子さん: 「この後ろ、これだけ全部のその形が好きですね」「いつも一緒の友達です」 嬉しい時も、落ち込んだ時も、ちょっとむしゃくしゃした時も、いつも一緒にいてくれたRX-7。免許返納後の愛車の人生について、西本さんは心を込めて考えてきました。そんな西本さんに舞い降りた「縁」と「決断」は―。 ■400件の問い合わせ、マツダとの縁 80歳を前に愛車RX-7を譲ることを決めたとテレビなどで伝えられた後、西本さんのもとにはおよそ400件の問い合わせがありました。そのうちの1件が車の製造元「マツダ」でした。西本さんのRX-7は、故郷「マツダ」に広報車として引き取られることになったのです。 誕生日の18日、長崎市の「マツダ」で記念のセレモニーが行われ、西本さんは愛情を注ぎこんできた愛車とそのカギを引き渡しました。 「カギはお預かりして」 西本さん「…カギさよならです」 西本さんとRX-7の25年。走行距離は7万7500キロでした。 マツダ商品広報チーム主幹・辻本宏治さん 「新車で自分が売っていたときの、32年間タイムスリップしました」