センスあふれるバイヤーの欲しいものをリサーチ!【ロエベ】【ザ・ロウ】etc...
数シーズン先のファッションシーンまで見据えるバイヤー。そんな彼らが今リアルに注目するムードや、欲しいと思うアイテムとは?買い物に対するパーソナルな思いを含めて話を聞いた。 【写真】センスあふれるバイヤーの欲しいものを他にもチェック
伊勢丹新宿店 リ・スタイル バイヤー/橋本航平さん
クオリティとデザイン性の融合に注目を 最近は、クワイエットラグジュアリーに新たな空気感が加わってきたと話す橋本さん。伊勢丹の次のシーズンテーマは「ブリコラージュ」だ。「たとえばパンキッシュとロマンティックなど、強いもの同士を際立たせたまま融合するイメージです。ただ素材や仕立てのよさを求める傾向は続いている印象。そんな時代感を象徴するようなブランドがZomer(4)です。デザイナーはメゾンで経験を積んでいるので、クチュールの技術が土台にある上での奇抜なデザインが魅力です」。これからのファッションを見通す橋本さんは、ご褒美買いでも未来を見つめている。「明日から気分を上げて仕事に行くために買い物をします。ショッピングは人生を楽しく生きるための栄養補給。頑張ったからではなく、買ってから頑張るスタイルです(笑)」 4 パリを拠点に、2024年春夏シーズンにデビュー。「ラックに掛かっているとユニークなのに、人が袖を通した瞬間エレガントになるのが面白い。ダスティピンク、マロンブラウン、ネイビーは、次のシーズンに推している色でもあります」 5 「ロエベのローファーを愛用していて、このミュールも欲しくなりました。靴下との合わせを楽しみたいです」。 靴¥163,900/ロエベ ジャパン クライアントサービス(ロエベ) 6 上質なカシミヤを用いた、パジャマデザインのセットアップ。「シワになりにくいので、出張のときにも便利。日本人デザイナーのさらなる活躍を願う、応援買いの意味も込めて」。 ジャケット¥299,200・パンツ¥235,400/伊勢丹新宿店(セッチュウ)
mirabella バイヤー/宮嶋泰子さん
モダンなボヘミアンを求めて 宮嶋さんが今気になっているのはボヘミアンなムード。キーワードはブラウンやスエード、ハンドメイドだ。「ご褒美買いしたい3点も、自然とそういったアイテムになりました。あえてレースなどの甘いアイテムを合わせて、都会的に着こなしたいですね」。宮嶋さんにとってのドリーム・ショッピングは人生への投資。年齢を重ね、マイヴィンテージになっていくものを買い集めることが増えたという。「トレンドを追うのも大切ですが、最近は普遍的なものに惹かれるようになってきました。スタイルに軸がある人を目指しているので、クラフツマンシップが宿る一過性ではないアイテムを購入することが多いです。背景にストーリーがある温かみあふれるものを、アートピースのように大切にしていけたら幸せですよね」 7 手編みのインターシャで版画調のノルディック柄を表現。「このカウチンジャケットは、展示会ですぐ目に飛び込んできました。モノトーンなのでほっこりしないんです」。 アウター¥105,600/ミラベラ(ピリングス) 8 ザ・ロウの人気のブーツがヌバックレザーで登場。「定番品もご褒美には外せない。タイムレスに履ける、シンプルなデザインと上質な素材に惹かれます」。 ブーツ¥258,500/ミラベラ(ザ・ロウ) 9 「深いブラウンのスエードに惚れぼれ。羽織るとボックスシルエットでかっこいい。ダブルジップが着こなしの幅を広げるので長くワードローブで活躍しそう」。 ジャケット¥282,700/伊勢丹新宿店(ガブリエラ コール ガーメンツ)
photography: Asa Sato, REX/AFLO styling: Kotomi Shibahara text: Mai Ueno