岐阜「つちのこフェス」村の人口超す参加者 人気の理由は?
行政と民間が一体となったつちのこでの村おこし
村内の森はかつて、ブナやナラなどの広葉樹が育つ自然豊かな環境だった。しかし、戦後は産業に生かせるヒノキやスギが植えられるようになった。 段々の田畑も工事により平らに整備されるなど、昔からあった自然が減ったことが、つちのこにとって生きづらくなったと考えられている。安江さんは「つちのこはどこかに潜んでいる」と期待を込め「村外から人を呼び込むイベントはつちのこフェスタだけ。たとえ捕獲されたとしても、ずっと続けていきたい」と意気込んだ。 東京から駆けつけた会社員男性(35)は「つちのこは、いるのかいないのか分からないけど、ロマンを感じるので初めて来た。来年も探しに来たい」と意欲を示した。 結局今年も捕獲されず、存在自体に肯定も否定もできないつちのこだが、姿を表さないことが、村民やUMA(=未確認生物)ファンに夢や探求心などを抱かせて、観光事業として実績を上げているのは確か。つちのこをモチーフにしたご当地キャラクター「つっちー」と「のこりん」も村を盛り上げる。 行政と民間が一体となったつちのこでの村おこしは今後も続き、まだ見ぬつちのこを求めて、今日も東白川村に観光客が訪れる。 (斉藤理/MOTIVA)