秋に食中毒増加なぜ? 「ノロウイルス」 感染は主に「人」から… コロナ後は感染対策に緩みも 【#みんなのギモン】
■ノロウイルスの潜伏期間は?
では、みなさんノロウイルスについてどれだけ知っているでしょうか。クイズを出します。(静岡県ホームページより) 1つめ、「ノロウイルスが付着した食べ物を食べると、おおむね2時間から3時間以内に発症する」、○か×か? 正解は「×」。一般的に潜伏期間は24時間から48時間といわれています。すぐにおなかが痛くなるかといえば、そうではないわけです。 次の問題です。「ノロウイルスに感染すると下痢やおう吐は必ず発症し、発熱やけん怠感が出る患者もいる」、○か×か? これも正解は「×」。感染しても「必ず」発症するわけではありません。感染しているのに症状が出ない場合もあります。なので、そういう人から感染が広がってしまうおそれがあります。 次の問題です。「ノロウイルスは食品の中で増殖することはない」、○か×か? 正解は「○」。ノロウイルスは人の腸の細胞でだけ増殖し、食品の中で増えることはありません。 このように、身近に感じているようで知らないことはたくさんあります。
■感染の原因…約8割は「ヒト」
では、どこからどのようにして感染するのかも気になりますよね。ここからは2つめのポイント「怖いのはカキよりヒト」をみていきます。 どういうことか。ノロウイルスの原因となる食品として生ガキをイメージする人が多いと思います。日本食品衛生協会によると「加熱が不十分な二枚貝」が原因となるのは2割だといいます。 つまり、残りの8割が何かというと「人が触れたことでウイルスがついた食品」です。ウイルスのついた手で触った食品を食べてしまったということが感染の原因となっています。もともとウイルスを持っている貝以外のあらゆる食品についても気をつけなければいけないということになります。 感染しても発症しない場合もあります。潜伏期間も1日以上。気づかないうちに感染をさせている、あるいは自分が感染してしまっているかもしれないというわけです。 牛角で起きた食中毒も調理した人が原因なのか、客が原因なのかはわかりませんが、人が原因である可能性もあります。