大山悠輔、青柳晃洋、ノイジーがファーム調整も…「阪神が優勝争いの本命」の理由は
今がどん底と考えれば……
大山、佐藤輝、ノイジーと中軸を担わなければいけない選手たちが不在の状況で、岡田彰布監督も打線の組み立てに苦慮する。本来はリードオフマンの近本光司を四番に据え、一番・中野拓夢、二番・前川右京でチャンスメークするオーダーに。最大7あった貯金は交流戦で3勝7敗と苦戦して2に。それでも、スポーツ紙記者は「阪神が優勝争いの本命であることは変わらない」と強調する。 「これだけ主力が稼働しなければ借金が2ケタ近くいっても不思議はないのに、首位争いできる位置に踏みとどまっている。今がどん底と考えればあとは上がるだけ。巨人、広島と比べて投手陣の層の厚さ、安定感を考えると阪神が上です。もちろん、息を吹き返して貯金を積み重ねるには佐藤輝、大山の復活が不可欠です。交流戦を5割近くまで盛り返せば、御の字でしょう」
チームを率いる指揮官の自信
岡田監督は週刊ベースボールのコラムで、今後の戦いの展望に言及している。 「ここまで守りの野球(投手力)で戦ってきた。援護がない中、とにかく投手陣が踏ん張ってきた。バランスの悪い戦いを続けながら、貯金を少しずつ増やしてきた。チーム状態がどん底でいながら、まだ貯金がある。よくもまあ、これで貯金があるもんだ。ホンマに不思議な感覚やけど、やはり勝率5割ラインは保っていかねばならない。いまは順位のことを考えてはいないし、1位から3位になっても(6月1日現在)、まったく気にしていない。それよりも、まずチームを正常な状態に戻すこと。ここに注力するだけのことよ」 「このコラムを書いている先、交流戦の最後はオリックス、ソフトバンクとのゲームが待っている。日本ハム、ロッテという現状、パ・リーグで最も勢いのある2チームにはやられたが、もちろん、このまま終わるわけにはいかない。セ・リーグはパ・リーグと違い、6チームが入り乱れ、混戦、団子状態である。いま、どこも抜け出すことができない。そういう状態だからこそ、5割の基本ベースに、必ず立て直していく。ポジティブに考えるのではなく、いまのチーム状態を冷静に見つめ、それに即応した戦略、戦術を打っていく。必ず底は抜ける。そのために、やることはやる。ベンチも、選手も……。ファンの皆さんもやきもきしていることだと思いますが、必ず立て直すことができると思っています。それを見ていてください」 6月8日の西武戦(甲子園)で4対1と快勝し、交流戦初のカード勝ち越しを決めた。同一カード3連勝、さらに大型連勝で上昇気流に乗れるか。 写真=BBM
週刊ベースボール