生活保護費の段階的引き下げは“違法” 保護変更決定処分取消請求で原告28人が勝訴 岡山地裁【岡山】
岡山放送
生活保護費が2013年から段階的に引き下げられたことについて、岡山県内の受給者が国などに対し取り消しを求めた裁判で、岡山地裁は10月28日、原告の訴えを一部認め、引き下げを取り消す判決を言い渡しました。 裁判では、生活保護費が2013年からの3年間で段階的に最大10%引き下げられたことは、憲法で定められている「健康で文化的な最低限度の生活」を下回る生活を強いるもので違法であるとして、岡山県内の受給者が、国などに対し処分の取り消しなどを求めているものです。 28日の裁判で岡山地方裁判所は、国が生活保護費の基準額を調整した際、一般の低所得者世帯の消費水準に近づいているか検討や検証をしないまま基準額を改定したとし、「裁量権の範囲の逸脱または濫用があるというべきである」として処分の違法性を認めました。そして国などに対し原告28人分の処分を取り消す判決を言い渡しました。 (原告の男性は…) 「今の気持ちはうれしい。今よりは少しは、ましな生活ができると思う」 弁護士によりますと、同様の裁判は全国29の地裁で提訴されていて、今回が18番目の原告勝訴の判決となりました。
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