鹿児島県 埼玉奄美会にぎやかに開催 薩摩藩留学生の新作浪曲も
【東京】埼玉奄美会(藤井壮望会長、道下文男幹事長)が3日、「第49回埼玉奄美会総会・懇親会」を北区の赤羽会館で開催し、来賓、会員合わせ約130人でにぎわった。浪曲師による講演会もあった。参加者たちは黒糖焼酎を傾け島口と笑顔を交わし、ひとときを堪能していた。 道下幹事長の司会で第1部の総会が開会。郷土遥拝、出席者全員で「ふるさと」を斉唱した。藤井会長は、出席者への感謝を述べるとともに「来年は創立50周年を迎える。埼玉との交流をいっそう深めていきたい」とあいさつした。会計報告、監査報告などが滞りなく終了。「創立50周年記念大会実行委員長」に里村哲正さんが選ばれた。
東京奄美会顧問・井上脩士さんが埼玉・鴻巣で開業したクリニックのエピソードなどを交え、来賓のあいさつをした。ほか、警視庁元警察学校長・龍一文さんが登壇。大野元裕埼玉県知事の祝辞も紹介された。 第2部の講演会は、浪曲師・東家一太郎さん、曲師・東家美(みつ)さんによる浪曲。慶応元(1865)年に日本を密入国し英国へ渡り、学生として現地で学んだ15人の薩摩藩士を描いた新作「薩摩スチューデント物語」が熱く語られ、参加者らは熱心に耳を傾けていた。冒頭では、浪曲の楽しみ方がユーモラスに解説された。
第3部は、里見和廣相談役と重久正光副会長の司会で懇親会へ。稲村公望さんの乾杯、牧岡奈美さんのシマ唄で余興が幕開けに。伊是名の会が華麗に舞えば、埼玉フラダンス教室メンバーによるフラが踊りで、井上弘樹さん、花天じゅん子さんが熱唱し盛り上げた。黒糖焼酎に酔いしれる参加者は、久永さとみさんの「スラヨイ黒糖」で次々と踊りの輪に加わっていた。 奄美市笠利町出身の東真由美さん(65)に誘われ初参加したという息子の東拓朗さん(27)は「中身が濃くて楽しめました。また来たいですね」と笑顔だった。「田上&里見」による抱腹絶倒の飛び入り演芸もあった会は、六調会ほかによる六調で最高潮に。吉岡茂夫顧問の万歳三唱でお開きとなった。