新NISAの2強、オルカンとS&P500どう選ぶ?投資信託のメリット・デメリット、元本割れリスクは?
直近はS&P500がやや優位
オルカンとS&P500は、どちらも長期的に上昇しています。過去のパフォーマンスを比較すると、中国などの新興国の経済成長が目立った2000年から2011年まではオルカンのほうが優位でした。 一方で、2012年から直近の2023年までは、GAFAMやテスラなどハイテク企業が活躍し、S&P500のほうが高リターンになっています。なお過去運用成果は、将来の利益を約束してくれるわけではないため、過信は禁物です。
今後どちらに投資するかは予想する未来次第
オルカンとS&P500のどちらかを選ぶ際のポイントは、将来の見通しです。インドや中国などの新興国経済に期待する場合はオルカンを、ハイテク産業などのアメリカ企業が今後も発展し、アメリカ一強になると予想する場合は、S&P500に投資してみるのがよいでしょう。
元本割れのリスクは?
投資を続けていると、資産が目減りするタイミングが来ます。下落した際に慌てないように、目安を知っておきましょう。オルカンとS&P500のそれぞれに、100万円を一括投資した場合の、過去の損失額を確認してみましょう。 ・コロナショック直前~2022年4月までの期間:元本100万円が、S&P500は80万円に、オルカンは78万円に、一時的に減少した。 ・リーマンショック直前~2022年4月までの期間:元本100万円が、S&P500は41万円に、オルカンは38万円に、一時的に減少した。 金融・経済危機の後は、株価が大きく回復し、元本を大きく上回る運用成果が出ているものの、一時的に資産が大きく減少する可能性があることを知っておき、余剰資金での投資を心掛けましょう。
積立投資は元本割れ期間の低減が期待できる
投資の基本として、長期・分散・積立投資が挙げられます。しかし実は一括投資の方が、上昇相場の時に投資効率がいいため、株価が値上がりしているタイミングでは「できるだけ早く、たくさん投資してしまおう」と焦ってしまいがちです。しかし、一括投資には高値掴みの危険があり、相場が下がりはじめると、損失がどんどん膨らむ危険性が。 積立投資であれば、高い時は少なく、安い時は多く購入できるため、下げ相場に強くなります。また、期間の取り方で結果は異なるものの、過去の運用成績を比較すると、株式インデックスのリターンは、積立投資のほうが一括投資よりもリターンが高かったという試算もあります。投資初心者の場合は、まずは積立投資を検討しましょう。