優良推進、2事業所を表彰 地震支援の講演会も 三重・松阪地区防火協会が総会
三重県松阪地区防火協会(会長=辻保彦・辻製油㈱代表取締役会長、会員329人)は6日午後2時半から、松阪市嬉野権現前町の市嬉野ふるさと会館で2024(令和6)年度総会を開催。優良防火推進事業所表彰が行われた。総会後に防災講演会があり、被災地での支援活動について理解を深めた。 同協会は1957(昭和32)年7月に市防火協会として設立。05(平成17)年に同協会に名称を変更した。防火思想の普及や啓発、危険物の保安管理に努めて松阪地区の火災を予防し、地域住民の安全・安心を確保することを目的として活動している。 この日は会員42人が出席。辻会長と松本芳昭消防長のあいさつに続く優良防火推進事業所表彰では、同市広陽町の㈱永谷園フーズオクトス工場(大井隆志工場長)と、同下村町の㈲山本石油店(山本元嗣代表取締役)が表彰を受けた。オクトス工場は福田真一製造課長、山本石油は山本博治会長が表彰状を受け取った。 総会終了後は、松阪地区広域消防組合消防本部の中垣康総務課長補佐(44)が登壇し、「トルコシリア地震、および能登半島地震に伴う支援活動を通して」と題した防災講演会を行った。 中垣さんは22歳で同組合消防士となり、28歳で救急救命士の資格を取得。講演では23(同5)年2月に発生したトルコ・シリア地震のJICA国際緊急援助隊医療チームとして、また、今年1月の能登半島地震で緊急消防援助隊県大隊にそれぞれ派遣された経験を、現地で撮影した写真などを通して話した。 中垣さんは被災地で、大型店舗の駐車場などに設営される簡易の診療場や、100人以上が寝泊まりする宿営地での電気や水のインフラ整備や管理などに従事。松阪地域で大災害が発生した場合の支援の受け入れ体制や、行政が被災することを前提にした業務継続計画(BCP)を各企業が策定していくことの大切さなどを示した。