ブラジルの大手メディアがJ1優勝争いを展望「広島が町田のおとぎ話を終わらせるか」
J1リーグは28節を終え、勝点54で首位を走るFC町田ゼルビアに、6連勝で調子を上げている2位のサンフレッチェ広島が勝点52と肉薄。残り10節となった白熱のタイトルレースをブラジルの大手メディア『globo』も注目している。 同メディアはリーグ最少失点を誇る町田の堅守と、最多得点の広島を比較。「最高の攻撃が最高の防御を打ち破るか?」として、次のように優勝争いを展望した。 「ゼルビアはリーグで最も守備の漏れが少ないチームで反動的なカウンター攻撃を得意としているが、28節のアルビレックス新潟戦では少なくとも勝点1を獲得するために、GK谷晃生に頼らざるを得なかった。一方、サンフレッチェは現実主義とはまったく異なるサッカーを展開し、常にゴールを求める最高の攻撃力を持っている。ゼルビアの『おとぎ話』を終わらせるかもしれないのは、サンフレッチェだ」 そして『globo』は広島の攻撃を分析。キーマンに挙げたのは、7月末に大橋祐紀がイングランド2部のブラックバーンへ移籍後、CFで活躍している加藤陸次樹だ。 「シーズンで最高の選手だったオオハシの喪失を感じるかもしれない懸念があったが、代わりにセカンドストライカーとしてプレーしていたカトウが9番で活躍している。カトウは決して天才的な選手ではないし、ましてや天性のゴールゲッターでもない。しかし、バランスの取れた持ち味を生かして攻撃の頭で働き、うまくポジションを取って味方のためにスペースを空けている」 加藤のオフ・ザ・ボールの動きを称えた同メディアは、「ピッチのあちこちに脅威がある」として広島の得点者にも着目。大橋の退団後は特定のスコアラーに依存せず、合計14選手がゴールを奪っているなかでも、CBながら4得点の中野就斗を「柏レイソル戦の先制ゴールのように足下でのボールさばきや攻撃の質も際立つ」と絶賛した。 27節の名古屋グランパス戦で中野のアシストから加藤が決めたゴールなど、華麗なコンビネーションからの得点も光る広島。『globo』で記事をまとめたブラジル人記者のチアゴ・ボンテンポ記者は、「広島が今のJリーグで最高のサッカーをしていることに疑いの余地はない」という持論も展開しているが、「日本ではタイトル争いが予想外の結果になることがよくある傾向としては、最後まで拮抗した戦いになりそうだ」という冷静な見解も示している。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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