福岡・天神に海洋ごみや流木使ったクリスマスツリー…「環境問題を考えて」対馬の高校生ら企画
福岡市・天神の大丸福岡天神店のエルガーラ・パサージュ広場で、海洋ごみや流木を装飾に利用したクリスマスツリーが飾られている。環境問題について考えてもらおうと、長崎県の離島・対馬の高校生らが企画に参加し、アイデアを寄せたもので、12月25日までライトアップされている。(鶴田明子)
発案したのは、対馬高「ユネスコスクール部」の部員6人。海岸の清掃活動や、絶滅危惧種のチョウ「ツシマウラボシシジミ」の保全活動などに取り組んでいる。
ツリー(高さ約15メートル)は、ツシマウラボシシジミをモチーフにしたチョウ約1500匹が舞うデザイン。島内で収集したプラスチックから作った。白色のチョウの中に隠れる青色のチョウにスマートフォンをかざすと、対馬の環境問題について学べる動画を見ることができる。
この企画は、九州の自治体とともに地域の魅力を発信したり、その土地が抱える課題の解決方法を探ったりする同店のプロジェクト「九州探検隊」の一環で実施されている。
対馬の海岸には、年間平均で3000トンのプラスチック製品などのごみが流れてくるといい、クリスマスシーズンで買い物客が増える機会に課題を広く知ってもらいたいと、同高に協力を依頼した。
今月9日には点灯式があり、部員5人が参加。部長の2年生(16)は「対馬は観光客が多くにぎやかな島だけど、海洋ごみや絶滅危惧種などの深刻な部分にも目を向けるきっかけにしてほしい」と話した。