アストンマーティン、今季もトップグループに復帰できたとチーム代表自信「メルセデスより前にいられたのは励みになる」
先日行なわれたF1日本GPでアストンマーティンは、フェルナンド・アロンソが6位に入賞。アロンソはメルセデスの2台を倒してこの結果を手にしており、チーム代表のマイク・クラックは、トップチームの仲間入りを果たすことができたと今後に自信を深めた。 【動画】バルテリ・ボッタス、チャリで来た。F1日本GP決勝へ向け鈴鹿に自転車通勤 昨シーズン、序盤に表彰台を連発しながらも途中失速したアストンマーティン。今季は開幕戦バーレーンGPで9位と10位に入賞するのが精一杯とトップ4チームには差をつけられているように思われた。しかし第2戦サウジアラビアGPでアロンソは5位、第3戦オーストラリアでも6番手でフィニッシュした(後にペナルティを受けることになったため、結果的には8位)。 さらに第4戦日本GPでも、メルセデスの2台とマクラーレンのオスカー・ピアストリを下して6位入賞と、勢いを盛り返している。アロンソ自身はこの走りについて、キャリアの中でもベスト5に入るレースだったと振り返った。 クラックは日本GPの結果を受け、チームはもはやレースペースの面で今季もトップグループに分け入ることができていると考えている。 「我々はライバルが他に誰もいない状況ではなかった……そう言えると思う。それはポジティブなことだ」 そうクラック代表は語った。 「鈴鹿はデグラデーション(タイヤの性能劣化)が大きかったし、オーバーテイクもできた。信じられないような場所でオーバーテイクできるのを目にしたよね。S字でオーバーテイクできるなんて、知らなかった。しかし十分なペース差、タイヤの差、そして勇気があればそれができるんだ」 「しかし我々は、ライバルが誰もいないようなポジションにいるようには見えなかった。我々は集団の中にいて、メルセデスよりも前にいたんだ。そのことは、とても励みになる」 「しかし、これはひとつのデータポイントだ。バーレーンは鈴鹿よりもオーバーテイクしやすい。しかし我々が脅威にさらされるようなことは一度もなかった。だから、次のレースで確認する必要があると思う」 アロンソは日本GPの決勝レースを、ソフトタイヤを履いてスタートした。この決断が功を奏したと、クラック代表は考えている。 「我々は、上空に雲が出ていること(路面温度が上がらないこと)を祈っていたんだ」 そうクラック代表は語った。 「雲は遠のいていったが、赤旗中断が助けになった。中断があったり、遅く走る局面があった場合には、ソフトタイヤでスタートする上で有利に働くことがある」 「ここでは統計的に、レース序盤にセーフティカーが出動する可能性が多い。つまり実際には2周目か3周目から、タイヤを使い始めるというようなモノだった。つまり、これらは全て戦略的に行なわれた選択だったんだ」 「今後も同じことをするかって? それは良い質問だ。今回多くのマシンが、ハードタイヤのパフォーマンスに驚かされた。ミディアムについても驚かされたと思う。タイヤは本当によくもったんだ。だから、それについて断言するのは難しいと思う」 なおクラック代表は、日本GPで投入したフロアを含むアップデートの評価を下すのは、まだ時期尚早だと語る。 「我々は現時点であらゆることを調査し、理解して、数値化しようとしているところだ」 そうクラック代表は言う。 「これはひとつのデータサンプルで、我々が理解する必要のあることなんだ」 「マシンは実に複雑だ。何が変わったのかを本当に理解するためには、少し時間が必要な場合もある。金曜日のセッションを失ってしまった(FP2は雨のため、各車とも満足に走れず)ので、簡単ではなかった。我々は、それについて多くのことを学んでいる」 「完全な数字はまだ分からないが、最初の数戦でどれだけ遅れていたかは分かっている。今では少し近付けたようだ。でもどれくらい近付けたのか、そして今後ここからどこに向かっていけばいいのか、それを理解する必要がある」 アロンソとの契約を延長し、ホンダと組む2026年に向けて体制が整いつつあるアストンマーティン。その勢いが加速していく可能性は十分にある。
Adam Cooper
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